大掃除 夫婦の仲も 場所次第
2007年11月29日 08:00
先生こと「師」も走り回るほど忙しくなることから「師走」と名づけられた12月も間もなくとなり、街中に緑と赤の着色面積が増える今日この頃。大掃除の絶好の機会ということから「大掃除」に関する調査結果が相次いでいる。今回紹介するのは[ダスキン(4665)]が11月22日(「いい夫婦の日」だそうだ)に発表した、「大掃除への夫の協力」について妻にたずねた調査結果。去年の大掃除において夫に助けられて満足した理由を聞いたところ、もっとも多かったのは「自分ではしにくいところをしてくれた」で7割を占めた。一方、不満だった点も「やってほしいところを掃除してくれなかった」がトップを占めており、大掃除における夫のポジションは「自分(妻)がしたくない・しにくい場所を掃除してくれる」というもののようだ(【発表リリース】)。
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今調査は1月26日~30日(つまり去年の大掃除が片付いて一息ついた後)にインターネット経由で行なわれたもので、対象は20~69歳の男女。7544サンプルが抽出され、設問ごとに該当する数が分析に用いられている。
大掃除に夫が手伝ってくれたという人は度合の多少を別にすれば7割を超え、8割以上が夫の手助けに満足している。通常の掃除では夫は「粗大ごみ扱いされる」という笑うに笑えないイメージがあるが、大掃除ではそうもいかないようだ。むしろ手伝ってくれることを歓迎しているむきがある。
そこで「掃除を夫が手伝ってくれて満足だと思う人」に、その具体的な理由をたずねたところ、「自分ではしにくいところ(高所や力仕事など)をやってくれたから」と答えた人がもっとも多かった。
「夫が大掃除を手伝ってくれて満足した理由」
体力差や身長差など、自分の手にはおえないところを何の苦も無くこなしていく夫の掃除姿を見て、改めてほれ直したという点も「満足した」要素に含まれているのだろう。特に高齢の女性ほど満足度が大きい傾向にあるが、大掃除というイベントを経て「長きにわたって付き合ってきた二人の仲の再認識」を堪能しているのかもしれない。
一方で若年層ほど「キレイになったから」という回答が多い。「自分(妻)自身ではあまり上手にきれいにできなかったのか」と考えると、少々不安になってしまう。
まったく逆に「大掃除を夫に手伝ってもらったが満足しなかった」という人にその理由を尋ねたところ、「掃除してほしい部分をしてくれなかったから」がもっとも多い結果となった。
「夫が大掃除を手伝ったが満足しなかった理由」
全体では半数近くが「掃除をしてほしい場所をしてくれなかったから」と回答している。特に40代女性にそう答える回答が多い。一方でそれ以外の世代では比較的「手際が悪かった」と回答する人が多く、特に20代では「掃除をしてほしい場所をしてくれなかったから」が18.2%しかいないのに「手際が悪かった」が54.5%を占めているのが分かる。若年層夫婦では(仮に夫が妻の願いどおりに「してほしい場所を掃除してくれた」としても)お互いに掃除の仕方そのものがおぼつかない状態で、互いに手際が悪いように見えるのだろうか。
それにしても対象データ数がそれほど多くなく、「ぶれ」が生じている可能性はあるが、40代女性のみ「場所」に対する不満が大きいのは気になるところ。「手際が良い悪いどころの話じゃないわよ、あの部分を掃除してほしかったのにちっとも手がけてくれないんだからっ」と怒っている様子が想像される。
ちなみに「妻が夫に手伝ってほしい場所」「夫が妻に手伝いたい場所」をそれぞれたずねたところ、
■妻が夫に手伝ってほしい場所
・窓や網戸……27.0%
・照明器具……17.9%
・レンジフードや換気扇……17.6%
・浴室……17.1%
■夫が手伝いたい場所
・レンジフードや換気扇……20.8%
・浴室……17.7%
・窓や網戸……17.4%
・照明器具……9.2%
という結果が出ている。ターゲットとなる場所はほぼ同じだが、妻と夫の間には優先順位に違いがあるのが分かる。
大掃除は単に「一年の締めくくり」として大規模な掃除をする、ということ以外に、夫婦の仲を再確認しより一層確かなものにするイベントの一つとして考えた方がよいのかもしれない。効率の良い掃除、そして仲を深めるために、大掃除をする前に一度両者がよく話しあい、意思疎通をした方が何かとプラスになるだろう。夫婦間のほこりもキレイに落とせるかもしれない。
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