クリスマス 中食ブームで 室内パーティー
2007年11月27日 08:00
CNET Japanはgooリサーチの調査結果として、クリスマスの食事に関するアンケートの調査結果を発表した。それによると今年のクリスマスでは外での食事を楽しむ人の割合は少なめで、自宅で過ごしたりパーティーを開く人の割合が多数を占めていることが明らかになった。景気の動向やライフスタイルの変化が要因であると思われる(【発表ページ】)。
スポンサードリンク
今調査は11月19日から22日までの間にインターネット経由で20~59歳の男女を対象に行なわれ、男女891人からの回答を元にして集計された。年齢階層は20・30・40・50代それぞれでほぼ均等割り、男女比は公開されていない。
「クリスマスの過ごし方」という問いに対する回答では「自宅でのんびり過ごす」が過半数を占め、イベントがてらに外食を楽しむという、どこぞのテレビドラマにあるようなシチュエーションを楽しむ人は2割に満たないことが明らかになった。
クリスマスの過ごし方
全部の回答を足すと100%を超してしまうので複数回答制と思われるが、「自宅でのんびり過ごす」以外に「ホームパーティー」「特に何もしない」など、外に出て食事などのクリスマス気分を楽しむ割合は少なく(「ホームパーテーィ」の22.8%以外は「旅行に行く」2.1%くらいなもの)、「今年のクリスマスは家(うち=内)」で楽しむ・過ごすのがトレンドのようだ。
「自宅でのんびり過ごす」「ホームパーティーを行なう」の選択肢を選んだ、つまり食事を家で取る人のうち、調理済みの料理を何らかの形で利用する「中食」派は全体の7割近くに登っている。最近一般の食事で「中食」が食事のスタイルとして注目を集めているが、クリスマスにおいてもその傾向に変わりはないことが分かる。
クリスマスの食事の「中食」利用割合・全体と年齢層別
なお本レポート中に一部誤解があるようなので確認しておくが、自宅で食事を摂る事すべてが「中食」というのではない。「中食」とは「外食」と、家庭内で調理をする「内食」の中間の食事形態を指す。つまり、お店で惣菜を購入したり、調理済みの食品を買ってきて家庭内で食事をすること。自炊とも言い切れないが外食でもない、中間的な食事スタイル、それが「中食」(なかしょく)であり、「内食」(うちしょく)とは別物。
年に一度の(当たり前だ!)クリスマスにおける食事においても、「中食」は静かに、そして確実に浸透を続けているようだ。
全体では7割近い人が何らかの形で「中食」スタイルを活用している。若年層になるほどその傾向が強く、20代では8割以上が何らかの形で・そのうち2割は「すべて」調理済み料理を使ってクリスマスの料理を準備すると答えている。逆に、年齢が上がるほど「自分で料理する」割合が増えていることも分かる。これは料理に対するこだわり方の違いが、ジェネレーションギャップとして現れているのだろうか。
「中食」スタイルを積極的に活用する若年層の考え方は、クリスマスの予算設定にも影響している。ケーキや飲料をのぞく、調理用食材、調理済みのクリスマス料理を合わせた購入予算についてたずねたところ、去年との比較では増加すると答えた人は全体の2割弱。しかし20・30代においては「増える」「やや増える」層が中高齢層と比べて多いのが分かる。
年代別クリスマス料理予算の昨年比
外での食事はかなわないものの、せめて自宅ではゴージャスな食事を、という考えが若年層には多いのかもしれない。また、自炊(内食)と比べると値がはることが多い「中食」を利用しているからというのも一因にあるのだろう。
安価な予算で楽しめる
自宅での気さくさも○
中食はクリスマスにも
大活躍の時代に
同アンケート内では「クリスマスは外食で」派に対し予算額のデータも公開されている。それによると5000~3万円代が全体の7割以上に達し、3万円を超えるような「リッチでゴージャスなクリスマスディナー」というバブリースタイルを堪能する人たちはわずかに4.9%でしかなかった。
景気回復が叫ばれるが実情としてはおサイフの中身は寂しい状態が続いている。クリスマスの食事においても、外食で派手に浪費する人は少なくなり、「安くても楽しく食事ができる中食」という新しいスタイルをうまく活用している様子がうかがえる。
直前の記事で10月度の外食産業の売上についてレポートしているが、12月度における売上度のレポートが来年初頭に出れば、「クリスマス中食傾向」がどの程度浸透し、外食産業に影響を与えているかがはっきりするだろう。
スポンサードリンク
ツイート