おでこにピタリと貼り付けるあのシート、「熱さまシート」「冷えピタ」が認知度ツートップ
2007年11月17日 12:00
【MDBネットサーベイ】は11月16日、額などに貼り付ける「熱冷却シート」に関するアンケートの調査結果の一部を公開した。それによると「熱冷却シート」の認知度では【小林製薬(4967)】の『熱さまシート』が9割強でもっとも高く、[ライオン(4912)]の『冷えピタ』がそれに続く認知度を得ていることが明らかになった。ドラッグストアなどでもよく見かけるこの2商品が、ブランド名としてだけでなく「熱冷却シート」自身を指し示す単語としても使われている実態を再確認できるデータといえよう(【発表リリース】)。
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今調査は11月6日から8日の間に20歳以上の男女に対して行なわれたもので、有効回答数は406票。年齢・男女階層については公開されていない。回答数が少なめのため、世間実情とはぶれが生じている可能性を考慮した上でデータを見る必要がある。
●認知度ナンバーワンは「熱さまシート」
大衆向け医薬品の名前には「効果が分かりやすい」「ちょっとしゃれっ気が効いている」というものがよく用いられる。子どもでも商品そのものはもちろん効用が分かりやすいから、というのが事由だろうが、「熱冷却シート」の商品名一覧を見てみると、その傾向が実に明確に分かるというもの。
熱冷却シートブランド認知率
どの商品名を見ても「冷やす」意味を表す言葉が織り込まれていて、「特定箇所を冷却する効用を持っている」というのが一目で分かる。
その中でもやはり「熱さまシート」の認知度は抜群で、全体の9割を超えている。第二位の「冷えピタ」も認知度が9割近く、事実上この2商品が「熱冷却シート」のツートップにあると言っても良いだろう。
●熱冷却シートのイメージは「子ども用」!?
熱冷却シートは気軽に頭部(おでこ・額部分)を冷やすことが出来、濡れタオル代わりに使えるだけでなく、粘着部分で貼り付けられるので移動も可能になるという、きわめて便利な医療品。屋外で用いる場合はともかく、安静に寝ている状態以外でも屋内で用いた経験のある人は多いと思う(例えば微熱を感じるが休むわけにはいかない作業が山ほど溜まっている時など)。
しかし「熱冷却シート」のトップをいく「熱さまシート」「冷えピタ」に対しては概して「子ども用」というイメージが強いようだ。下記は「熱さまシート」に対するイメージ。
「熱さまシート」のイメージ
4位以降に多少の違いはあれど、第二位につけている「冷えピタ」も「子ども用」「手に入れやすい」「有名」という上位イメージに違いはない。熱冷却シートは便利に使える発熱対策用医薬品ではあるのだが、「おでこに貼り付けられたもの」というビジュアル的な部分が「そんなに自分が熱持ちということをアピールしたいのか」「がまんできないの?」と他人に思われるのかもしれないという懸念を覚えさせるなど、どこか「他人の目があるところでは大人は使うべきではない」という思いを起こさせるのかもしれない。マスクのように世間一般に広く認知されるまでには、まだ多少の時間が必要になるのだろう。
倒れこむような熱ではなく、「ちょっと熱っぽいかな?」という時、就寝時なら水枕やアイスノンを使えば良いが、通常時にはそうもいかない。サロンパスのようにカバーシールを外して患部に貼り付けるだけで、一定時間冷やすことが出来る熱冷却シートは非常に便利な医薬品である。中には微熱が無いにも関わらず、周囲が暑いからという理由で用いている人もいるかもしれない。商品の中には粘着力が弱かったり冷却効果が短時間で終わってしまうなどの粗悪品も見受けられるが、認知度上位にある商品たちにはそのような問題はないだろう。
マスクのようにもっと世間一般的にその効用を認められても良い気がするが、アンケート結果を見る限りにおいては、「発熱など外にいるときぐらい、大人は我慢しろ」という印象が強いようだ。クシャミなどと違いよほど高熱にならないと見た目に変わりがないのが発熱のアピール上の難点であるだけに、仕方ないのかもしれないが。
発熱を感じたらあまり無理をせず、熱冷却シートを他人の目を気にせずに使える自宅などで安静にしているのが一番のようだ。
(最終更新:2013/09/08)
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