日経新聞社、「日経ヴェリタス」新発刊・日経金融新聞などを休刊へ

2007年11月15日 06:30

株式イメージ日本経済新聞社は11月14日、来年3月16日から週刊投資金融情報誌「日経ヴェリタス」を発行することを明らかにした。同社からの新聞の創刊は20年ぶり。また定期購読者にはインターネット上で紙面と同じ内容を確認できるなど、紙媒体とネットの相互展開も推し進める(【発表関連記事:日経BP】)。

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元記事によれば日経ヴェリタスは上質紙を採用したタブロイド版。紙面は72ページで編集面が34ページ、相場表や経済データ面が20ページ、広告18ページ。うちカラー紙面は48ページ。活字は横組み、相場表は五十音順で掲載し、投資判断材料となる情報やマクロ情報、独自調査分析データなども掲載する。

定価は1部500円で毎週日曜日発売。日経新聞販売店の他にキオスクや書店でも販売。定期購読販売も実施し、半年分は定価だが1年分では1割引き、2年分では2割引となる。さらに定期購読者には会員IDを配布し、紙面と同じイメージでネットでも閲覧できるサービスを提供。さらに独自のニュースやコラムも展開する。日経新聞社では一般に朝刊紙面上で掲載された記事のウェブ上展開は午前7時からとなっているが、「日経ヴェリタス」の場合は日曜午前6時からとする予定だという。

一方、この「日経ヴェリタス」の創刊と前後して来年1月に、昭和62年に創刊された金融専門誌「日本金融新聞」と格付け投資情報センターが発行していた昭和52年創刊の「日経公社債情報」を休刊する。日本金融新聞は一時期は9万部以上の発行部数を誇っていたが、現在は4万部程度にまで落ち込んでいたとのこと。

【日経新聞の足元に忍び寄る電子公告化への動き】【「新聞没落」…週刊ダイヤモンド最新号を読み解く】にもあるように、超大手と言われている日経新聞社でも、インターネットの展開によって既存の基盤がゆらぎつつある現状で、日本金融新聞については以前から休刊が噂されていた。今回、代替誌として「日経ヴェリタス」が創刊されることで、正式にその役目を終え、歴史に幕を閉じることになる。

「ヴェリタス」(veritas)はラテン語で「真理」を表す言葉。聖書内(正確にはヨハネによる福音書)では「Quied est veritas?(真理とは何か)」という問いに「Est vir quiadest.(あなたの前にいるものが真理である)」と答えたエピソードが伝えられている(【聖学院大学より】)。「日経ヴェリタス」がその言葉通り、読者や投資家に対し「自分の存在が真理である」と誇れるだけの内容を提供できるかどうか。出来栄えに期待したいところだ。

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