「ガンダム」以外の防衛省の秘密兵器たち

2007年11月07日 16:30

「平成19年度研究発表会~防衛技術シンポジウム2007~」イメージ「防衛省が開発した陸自装備としてガンダム登場?」と世間を騒がせた、「平成19年度研究発表会~防衛技術シンポジウム2007~」だが、実情は【防衛省の「ガンダム」を見てきました】にもあるように陸戦(とりわけ市街戦)を想定したハイテク歩兵装備だった。さて展示セッションで公開されていたのは自称「ガンダム」だけでなく、防衛省技術研究本部が開発している、あるいは開発済みの各種新装備たち。せっかく写真も撮ったことではあるし、ここでざっとではあるがまとめてみることにする。

スポンサードリンク

次期固定翼哨戒機P-Xと次期輸送機C-X

先には【国産の次期固定翼哨戒機PX、初飛行・「XP-1」の型式を付与】【川崎重工業(7012)が自衛隊向け新型国産哨戒機・輸送機を公開】でも紹介した、【川崎重工業(7012)】が生産中の次期固定翼哨戒機P-Xと次期輸送機C-Xの模型。「色々な事情」で現在の別の方面から話題にのぼっている、あの機体である。妙なことに巻き込まれず、早期の量産を願いたいところだ。

次期固定翼哨戒機P-X
次期固定翼哨戒機P-X
次期輸送機C-X
次期輸送機C-X

全機縮小RCS模型

ステルス高運動形状の電波反射特性RCS(Radar Cross Section)を持つ機体の開発(要は「ステルス機」)のために作られた実験機のミニモデル。原寸サイズは電波反射などのチェックに使われたのに対し、公開された1/10モデルは風洞実験などに用いられた。

全機縮小RCS模型
全機縮小RCS模型

無人機研究システムと携帯型飛行体

偵察などを行なわせる自律飛行の無人飛行機。会場では空中発射型・全長5メートルあまりの大型のものの模型と、60センチほどで発泡スチロールを素材とする地上発進・小型軽量型のもの(「携帯型飛行体」。実物?)が展示されていた。

無人飛行機(大型・空中発射型)
無人飛行機(大型・空中発射型)
無人飛行機(「携帯型飛行体」小型軽量型)
無人飛行機(「携帯型飛行体」小型軽量型)

「弾道ミサイル防衛用誘導弾主要構成要素(DACS:Divert and Attitude Control System)」と「新弾道ミサイル防衛用誘導弾」

先の記事では「ファンネル」と称した、自律誘導型撃ち放し式防衛用対弾道弾ミサイルの弾頭・主要部分。今回は最終的に、赤外線シーカーで対抗すべき弾道弾の位置を確認し方向などをガスバーナーで自動補正するキネティック弾頭部分が公開されていた。実際に飛ぶところについては【公式サイト上の発表ページ】を参考のこと。

キネティック弾頭部分
キネティック弾頭部分

「先進技術実証機・心神」模型

【次期主力戦闘機の構想モデルなどが展示、技術研究本部発表会開催】でもお伝えした、戦闘機開発技術の蓄積のために研究開発が進められている戦闘機「心神」の模型。形状に斬新さはないものの、逆にそつなさ・堅実さが見て取れる。






「先進技術実証機・心神」模型

携帯型ロボット

小型・計量型のキャタピラ駆動のロボット。小型のクレーンがついていて、これを自在に動かしてものをつかんだり運んだりできる。使用者はPDA型の端末で遠隔操作を行う。詳細は【こちら】。……と格好よく説明しているが、要は「ラジコン小型什器」のようなもの。説明では偵察や爆発物の探知・除去などに利用と記述されていたが、他にもレスキュー活動や災害派遣など、多種多様な活躍が期待できる。ただ、操作にはやはり多少コツがいるようである。

携帯型ロボット
携帯型ロボット

せっかくなのでデジカメのオマケ機能の動画撮影モードで撮影した、「携帯型ロボット」の活躍の場面。音も無く、画像も荒いが動きは把握できるはず。ちなみに音は「ちょっとうるさいかな」という程度の機械音だった。

今回は掲載・紹介できなかった写真もいくつかある。それは防衛関係の記事を紹介する際に、カット的に使うなり、該当するものがあれば利用する予定。

タイミングと当方の興味好奇心と読者のニーズなど条件が合えば、このような取材も悪くないな、と思う今日この頃だ(その前に動画撮影用の機材調達が必要不可欠だが……)。

(最終更新:2013/08/18)

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

スポンサードリンク



 


 
(C)JGNN||このサイトについて|サイトマップ|お問い合わせ