ケータイクーポンの認知度は8割超・ファーストフードやレンタルショップで大活躍

2007年11月16日 08:00

モバイルイメージ【ネットエイジアリサーチ】は11月15日、携帯電話を用いたクーポンシステム(携帯電話に該当ページを表示させ、それを店員などに見せることで割引クーポン券と同等の取り扱いをしてもらう仕組み)こと「ケータイクーポン」に関する調査結果の一部を発表した。それによると、「ケータイクーポン」の認知度は7割を超えていることが明らかになった。また利用先は「ファーストフード」や「CD・ビデオレンタルショップ」での利用がもっとも多く、「ケータイクーポン」利用者のうち8割以上が「ファーストフードでのケータイクーポン利用者」であることが分かった(【発表リリース】)。

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今調査は全国15~29歳の携帯電話ユーザーに対して11月12日・13日に行われたもので、男女比は1対1。年齢層は10代100人、20歳前半100人、同後半100人の計300人。調査対象数が少なめのため、世間の実情とはぶれが生じている可能性を考慮した上でデータを見る必要がある。

「ケータイクーポン」認知度は8割、利用経験も過半数

「ケータイクーポン」の仕組み、存在を知っているかどうかの問いには、8割以上の人が「知っている」と答え、さらに半数以上が「実際に利用したことがある」と回答している。

ケータイクーポンの認知度
ケータイクーポンの認知度
ケータイクーポンの認知度(大学生・専門学生のみ)
ケータイクーポンの認知度(大学生・専門学生のみ)

とりわけ大学生や専門学生では認知度・利用度が高く、利用率は7割近くに登っている。

また上記グラフには無いが、「女子大生の72.7%は利用経験あり」など、男性よりも女性の方が利用率が高いという結果が出ているとのこと。男性よりも女性の方が、「携帯電話」「お買い得」という2つのツボを持っている「ケータイクーポン」に魅力を感じているのだろう。

利用店舗は「ファーストフード」が圧倒的

「ケータイクーポン」の利用先としては「ファーストフード」が圧倒的に多い。全体で8割近く、高校生に限れば9割以上が利用経験を持っている。

ケータイクーポンの利用経験業種
ケータイクーポンの利用経験業種

元々お得感が強いケータイクーポンではあるが、高校生の場合には自由にできるお金の額が小さいため、社交場の一つであるファーストフードにおいても「1円でも安く」という思いが強いのだろう。

クーポン利用者の中ではとりわけ(約6割)[マクドナルド(2702)] の【ケータイサイト】の利用経験者が多かったという。無料で登録でき、メルマガで情報が提供され、会員限定のケータイクーポンはもちろん、プレゼントもあるのだから、マクドナルド利用者には欠かせないサイトといえよう。

利用者は「より深みにはまる」ケータイクーポン

今後「ケータイクーポン」をどのように手に入れ利用していくかという問いには、少々興味深い結果が出ている。

今後のケータイクーポン取得希望方法
今後のケータイクーポン取得希望方法
■ケータイクーポンへの考え方
・「未経験者」
……欲しい時に探すから
(懐疑的・消極的)
・「利用経験者」
……新しいクーポンどんどん送って!
(行動的・積極的)

利用経験者は「新しい情報が出るたびにメールで受け取る」、つまり「オールクーポンウエルカム(どんなクーポンでも来なさい!)」がトップ。それに続く回答も「一週間に一通ほどメールで受け取る」と定期的なクーポンの取得を望んでいる。

一方で未経験者は「欲しい時に該当サイトで手に入れる」「お店のケータイホームページで欲しい時に取得する」と、動機付けが今ひとつ弱い。

クーポンを利用する前はケータイクーポンそのものに懐疑的・消極的。しかしクーポンを一度利用してしまうとその便利さやお買い得感から、「とりこ」になってしまう。そしてクーポン取得の際に勧誘される会員に登録し、次々と送られてくる情報やクーポンに注目し、積極的に利用するようになる。

会員登録をする前は買わなかったであろう商品も「クーポン使えば安いから買ってみるかな」と購入のハードルが随分と下がってしまう。まさに「普段なら買わないけどこれだけ値引きしているのなら試しに買ってみるかな」という、一般店舗での値引き誘引効果に近いものが「ケータイクーポン」の利用で発生するのだろう。


携帯電話を常駐していないと利用できないというハードルが、今やほとんど無きに等しくなった現在、ケータイクーポンは「誰でも自由に使える」一般のチラシ・クーポン券とほとんど同じ媒体と考えてよいだろう。しかも単なるチラシ・クーポン券と違い、会員登録やメルマガ、サイト登録をしてもらうことで、利用者を「囲い込む」ことが可能となる。

この「囲い込み」はまさに、携帯電話における「電子マネー」のそれと似たようなところがある。利用者はもちろん、展開する企業側にもメリットは大きい。値引き額や運用コストを差し引いてもありあまる効果が得られるはずだ。

企業側としては今後、いかに中高年齢層にも気軽にケータイクーポンを利用してもらうか、操作性や告知についても検討する必要があるだろう。将来的には携帯電話内の電子マネーと連動し、会員登録をしていれば自動的に割引した額で電子マネーから決済できる(つまり利用者が気にすることなく自動的に特典を得られる)ようなシステムもできるに違いない。

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