今調査は全国の20代から50代の主婦300人に対して7月7日から8日の間、インターネット経由で行なわれたもの。年齢階層は公開されていない。調査対象がやや少なめのため、世間の実情とは多少のぶれが生じている可能性を考慮した上でデータを読む必要がある。

●大掃除をする家庭は83.3％

一年の区切りや新年をきれいな環境で過ごすために必要不可欠な「大掃除」。その大掃除を行なうと答えた人は全体の83.3％に登った。逆にいえば、16.7％は「年末でも大掃除はしない」と答えたことになる。この層が「そんな大げさな掃除はしないよ(でもちょっとした掃除ならするかもね)」なのか「いつも通りの掃除しかしない。年末だからといって変わるところはない」なのかは分からないが、少々物悲しいような気がする。

では大掃除そのものにどんな考えを持っているのか。その答えとしてもっとも多かったのは「新しい年を迎えるのに大切」というものだった。

大掃除に対する意識(複数回答)

新しい年を迎えたからといって世界が一新されるわけではないが、やはり区切りとして大掃除は必要。越年して気持ちを改めるのに「気になる汚れ」を残したままでは、気分はあまりよろしくない、ということだろう。

また、部屋の隅やタンスの裏側など、普段はあまり手が入らない場所の掃除はついつい「これは大掃除の時にまとめて」と後回しにしてしまうものだが、大掃除はその「ツケ」をまとめて精算する機会でもある。「ツケ」は年内にすべて片付けておきたいものだ。

●大掃除 夫が参加は6割強 20代前半 夫が活躍!?

「大掃除」といえば冬休みに入った子どもや夫も動員され、家族全員で行なうというイメージがある。実際に「誰が大掃除をするのか」について尋ねたところ、7割近くの家庭で「夫が参加する」と答えている(※今アンケートは妻が回答対象。つまり「自分」＝「妻」である)。

大掃除に参加するメンバー

主婦のほぼ全員が「大掃除に参加する」(逆算すると300人中1人は「自分は大掃除はやらない」と答えている……)と回答している。一方、「夫も参加する」という答えは7割近い68.0％。子どもは26.0％と3割近く。調査対象の主婦が子ども持ちか否かは問われていないので、子どもが大掃除に参加しない家庭において、「子どもがいるが掃除には参加しない」「子どもがいないのでそもそも参加させることができない」のいずれかのパターンなのか判断できない。ともあれ、大掃除においては少なからぬ家庭で夫や子どもも動員されていることが分かる。

それでは大掃除のリーダーシップを取る、言い換えれば「主な担当者」は誰か。常に家庭を守ることが任務(?)の主婦がもっとも多く、全体では9割近い88.4％を占めた。現場を一番知っている人だからこそ、ということなのだろう。

大掃除の主担当者

50代前半ではやや「夫が主担当」という層が多いが、それにも増して多いのが20代前半。実に3割近くの28.6％が「夫が主担当」と答えている。この年齢層では「両親が主担当」と答えている人も14.3％と他の年齢層に比べてダントツに多く、「自分(主婦)が主担当」という回答は5割強しかいない。この年齢で主婦に仲間入りした女性にしてみれば、まだまだ「大掃除なんてやってらんないわよ」という気持ちが大きいのだろうか。

常日頃の掃除とは別に、時間をかけて丹念に行なわないとできない場所の掃除は、何らかのきっかけを設けてまとめて実施する必要がある。さもなくばその場所はいつまで経っても汚れたまま。その場所だけでなく、気持ちそのものも「片付かない」だろう。もちろん衛生面の観点からも、そのような状況はオススメできない。

今調査結果では「一度にまとめて掃除をするのが面倒ならば、場所ごとに時期をずらして行なえばいいのでは」とばかりに、エリア毎に区切って掃除をする人が増えているとのこと。早い人では10月から「年末の」大掃除を行なう人もいるそうだ。

換気扇や浴室、台所など、時間がかかる場所の掃除は面倒で気力も消耗してしまう。年末の大掃除とは別に、少し早めに手がけておくのが賢い大掃除の仕方かもしれない。

気になるのは「20代前半では3割の家庭で夫が大掃除主担当」という点。仮に5年後に同じ調査をして20代前半・後半共に「3割が夫担当」という結果が出たら、「大掃除における主婦と夫の力関係に、若年層からの変化が浸透しつつある」ということになるのだが……。それとも単に20代前半のみの特異現象なのだろうか。他の類似データも確認したいところだ。