「朝食食べれば1兆5000億円の市場創造」農林水産省が「めざましごはんキャンペーン」で展開
2007年11月23日 12:00
最近スーパーやコンビニの食品売り場の一部で「めざましごはん」というキャッチコピーを見かけるようになった。農林水産省が推奨云々と書かれていて「国が何かキャンペーンをしているのでは」と考えている人も少なくあるまい。『産経新聞』によると実は農林水産省で【めざましごはんキャンペーン】なるものを展開、タレントの優香さんを起用したテレビCMなどで「朝9時までに朝食を食べて一日をハツラツとさせよう」という啓蒙活動をしていることが明らかになった。このプロジェクトの試算では、「もし朝食を食べない人が毎日朝食を食べるようになれば、年間で約50億食・総額約1兆5000億円の市場が創造される」という結果も出ている。
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朝食をとることで1.5兆円もの市場が創造される根拠については、10月に発表された【めざましごはんキャンペーンの実施について(PDF)】内で説明されている。
朝食欠食の市場規模
いわく、朝食欠食率が10.7%で2007年10月時点の人口1億2777万人にかけて欠食数1367万1000人を算出。朝食1食を300円と仮定した場合、年間で約50億食・1兆5000億円もの市場規模に相当することが分かった。現行ではその分の市場が損なわれており、仮に朝食欠食の人全員が朝食を食べるようになれば、それだけで毎年1兆5000億円もの市場が形成されることになる。
全員朝食を食べれば
一年間で1.5兆円の
市場創造に
欠食率は若年成年層で大きく、20歳代は28.3%、30歳代は20.8%に達している。今回キャンペーンCMにタレントの優香さんを起用したのも、この層へのアピールを狙ってのものだろう。
朝食を欠くと脳内エネルギーの低下から集中力に欠けやすくなったり、昼飯を過度に取るようになったりなど、健康にはマイナスの面が多い。また「朝食をとる(正しい生活リズムや食生活を心がけている)子どもほど試験の得点が高い」という相関関係もデータから実証されている。
健康管理云々のために朝食を抜く人もいるが、それはかえって身体にはマイナスとなる場合も多い。また「朝食をとるには時間が無くて」という人も多いだろう。そのような立場の人でもせめておにぎり1つ加えるだけで、随分と体が楽になる。まずは第一歩から、ではなくて一口めからはじめてみよう。
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【朝食を取らない20代男性33.1%・「いただきます」ができない男子小学生9.6%~2007年度版「食育白書」発表】
【日本人はご飯好き…でも毎食ご飯は2割強、朝食ご飯派は4割程度】
【毎日朝食を食べる人は68.8%でパン派が主流、でも時間は10分以内が過半数】
(最終更新:2013/08/29)
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