10月度のコンビニ売上高、既存店客単価減でマイナスへ・おにぎりやパスタが好調だがお弁当の不調は続く

2007年11月24日 12:00

コンビニイメージ日本フランチャイズチェーン協会は11月20日、10月度におけるコンビニエンスストアの統計調査月報を発表した。それによると既存店の売上高はお客一人当たりの平均購入額(客単価)が3か月連続マイナスになったこともあり、来場者数は増えたものの売上高は前年同月比マイナスに終わった。パスタなどの調理めんがの売上は好調だったが、先月から続くお弁当不調傾向に変わりはない(【発表リリース、PDF】)。

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今調査結果の概要は一覧を収録した記事【コンビニエンスストア(日本フランチャイズチェーン協会発表)】で説明している。そちらで確認のこと。

各データについて前年同月比は次のようになる。

●店舗売上高:既存店は二か月ぶりにマイナス、全店は4か月連続プラス
・全店ベース……+1.0%
・既存店ベース…-1.2%

●店舗数
・+1.0%

●来店客数:既存店は3か月連続プラス、全店は15か月連続プラス
・全店ベース……+2.4%
・既存店ベース…+0.5%

●平均客単価:全店・既存店とも3か月連続マイナス
・全店ベース……-1.4%(581.9円)
・既存店ベース…-1.6%(578.2円)

●商品構成別売上前年同月比(全店ベース)
・日配食品……-0.2%←お弁当の不調が響きついにマイナスに
・加工食品……-0.4%
・非食品………+2.9%
・サービス……+8.4%←行楽需要(乗車券やチケット)
・合計…………+1.0%

※既存店……1年以上営業中の店舗


今月は秋口に入ったこともあり、行楽関係の商品が伸びた傾向が強い。気軽に食べられるパスタなどの調理めん、そして持ち運びに便利なおにぎりなどが伸びている。しかしお弁当全体の落ち込みを支えるまでにはいたらず、日配食品分野でもついに前年同月比マイナスに転じてしまった。

夏の暑い時期にニーズが高まる(そして単価の安い)アイスやジュースなどのピーク時期が過ぎたにも関わらず客単価は戻らず、かえって下落が進む結果となっている。これが「客が増えても売上が減る」という、コンビニにとってはありがたくない状況を生み出しているのはいうまでもない。冬に入り温かい飲食品が売れるようになってもこの傾向が変わらなければ、やはり「消費者の財布のひもがきつくなった」と考えてよいのだろう。

今秋以降、日用食品の値上げも多くのメーカーで行なわれる。これが売上高のアップにつながるのか、それとも来店客数そのものを減らし売上高減少をもたらすのか。「客単価が減少している可能性が高い」ことが判明した以上、先月以上に今後の成行きを注意深く見守りたいところだ。


(最終更新:2013/08/18)

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