任天堂がWiiのネット接続強化のためNTT東・西日本と共同戦線
2007年10月11日 08:00
[任天堂(7974)]は10月10日、【任天堂カンファレンス 2007.秋】を開催し、その中で『Wii』のインターネット戦略を強化すると発表した。具体的にはNTT東日本・西日本と共にサービス窓口を開設し、ネット接続希望者への案内をサポート。さらに来年の春からは新作ソフトのネット配信もスタートし、Wiiのネット接続率を現在の4割から2008年中に1割増しの5割に引き上げる計画。
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任天堂ではWiiの話題性をさらに盛り上げ魅力を堪能してもらうためにはネットへの接続が必要不可欠と判断。そこで現状では世界で4割程度にとどまっているネット接続者の割合を高めるために、NTT東日本・西日本と共同でWiiのネット接続に関する相談を受け付けるコールセンターを開設する。具体的には新規回線の手配や必要な機器の提供、家庭での接続を請け負うサービスが提供される。
さらに来年春からはWii専用のダウンロード販売システム「Wiiウェア」を開始する。これはネット接続でソフトをダウンロードして購入し、プレイできるというもの。パッケージソフトと比べてタイトルボリュームや価格の規模に制限を設けることなく、また在庫のリスクも考えずにソフトを開発・提供できるため、メーカー側も開発しやすく自由な発想や少ないしばりの中で世にゲームを送り出せる。【スクウェア・エニックス(9684)】の「小さな王様と約束の国 ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル」をはじめ、多種多彩なボリューム、ジャンルソフトがすでに開発中とのこと。
任天堂では「サポート窓口の新設・拡充」「提供サービスの拡大・新設」で、Wiiへのネット接続をさらにうながし、自社商品であるWiiをもっと「かみしめて楽しんでもらう」よう努力を続けていくとのこと。
おりしも前日の10月9日、対抗陣営のソニー側では最新鋭機種「プレイステーション3」の【低価格バージョン】を発表し、今年の年末商戦以降は「低価格路線」でユーザーのニーズをつかもうとしている。任天堂はこれに対し、インターネットへの接続や新作ソフトの供給で年末年始、そして来年に挑もうという心積もりのようだ。
一時期と比べるとアマゾンでのWiiの在庫割合も増え、一般店舗でも余裕を持って手に入るようになった。一部では「もう飽和状態で最盛期は過ぎた」との意見もあるが、逆に考えればそれだけWii「本体」が普及したことに他ならない。だからこそ任天堂側では、その普及したWiiでさらに楽しみを提供できるよう、ネットと新作に重点を置いた戦略を打ち出したともいえよう。
(最終更新:2013/09/08)
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