ディズニーで子ども向け食品の使用審査厳格化
2007年10月25日 08:00
アメリカのウォルト・ディズニーは10月22日、すでにアメリカやヨーロッパでは導入が行なわれている「子どもの健康を害する可能性のある食品に自社の名前・キャラクタの使用を認めない」方針を日本や中国でも導入することを発表した。11月から適用を開始する(【発表リリース、英語】)。
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ディズニーではすでに「Pass the Plate」というプロジェクト名で、子どもの栄養過多や健康な食生活促進への取り組みを行なっている(参照【アメリカのディズニーも肥満対策へ、レストランのメニューを刷新】)。自社の子ども向け番組の中で専有の女優を採用し、自然食品をとることの大切さなどをアピールしたコーナーを設けて世界にむけて発信するなど、啓蒙活動も盛んに実施。
このプロジェクトの一環として、昨年秋にディズニーでは独自の栄養基準を設定し、カロリーや脂肪、トランス脂肪酸や砂糖における上限を決め、これを超える商品については自社キャラクタの使用ライセンス契約を行なわない方針を打ち出している。アメリカでは去年から、ヨーロッパでは今年の頭から導入が行なわれ、このたび日本と中国でも11月から実施される。
また、イギリスの最大手スーパーであるテスコとディズニーが共同し、同社の栄養ガイドラインに沿うばかりでなく、人工調味料・着色料を含まず、トランス脂肪酸も使っていないディズニー製商品を11月から展開すると発表した。こちらは2008年以降商品数を大幅に増やし、大々的に展開するとのこと。
世界中の親たちは、自分たちの家族により健康的なライフスタイルを得るためにも助けを求めています。私たちはそのような想いを持つ親のパートナーになれれば嬉しいと考えています(Parents around the world clearly want help in achieving a healthier lifestyle for their families and we are happy to be their partner in reaching that important goal.)とディズニーの副社長Jennifer Anopolsky氏は述べている。
ディズニーが設定した栄養価に関するガイドラインは意外に厳しく、日本国内でも現状でキャラクタを用いているお菓子でチェックの対象となるものは相当数にのぼるものと思われる。日本ではアメリカやヨーロッパほどお菓子のキャラクタイメージとしてディズニーの仲間達が使われていることは無いが、メーカー側でも対応を急いでいることだろう。
一方テスコ社と共同開発した健康食品群は日本での発売は今のところ言及されていない。海外の食材を輸入販売する店舗で今年の年末以降、運がよければその姿を見つけることができるだろう。
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