【更新】歩数計のように活動単位「エクササイズ」を測定できる活動量計発売
2007年10月20日 12:00
オムロンヘルスケアは10月16日、独立行政法人国立健康・栄養研究所と共同で、色々な生活活動を正確に計測するアルゴリズムを開発し、その技術を搭載した活動量計「オムロン活動量計Active style Pro HJA-350IT」を2008年1月から発売すると発表した。歩数計のような機器を身体に装着しておくだけで、日々の生活における運動量を計測することが可能になる。価格は2万1000円(税込み)。リチウム電池利用。USB接続。サイズは74×43×34ミリで重さは60グラムほど([発表リリース])。
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2008年4月から40歳以上に対し、健康診断と保険指導が義務化されることはすでに周知の事実。これに関連する形で厚生労働省では、生活習慣病予防のための運動ガイドとして「エクササイズガイド2006」を作り、運動を促している。これは多種多彩な行動を「エクササイズ」という単位で当てはめ、(【運動単位は「エクササイズ」!? 厚生労働省が指針案提示】、【運動施策の推進(厚生労働省)】)、一人一人の運動量の測定や目標となる運動量との比較を行なおうというもの。しかし従来の各種健康維持用計測器では歩数計などによる歩行以外の生活活動量が正確に測定できないのが難点だった。
そこでオムロンヘルスケアでは「エクササイズガイド2006」策定の中心となった国立健康・栄養研究所のスタッフと共同で、通常の歩行だけでなくさまざまな生活行動(例えばジョギング、洗濯、掃除など)を識別して、それぞれの活動量を正確に推定するアルゴリズムを開発。これをオムロンの信号処理技術やセンサーと連動させて、所有者の身体の動きや姿勢の変化などから「どのような活動をしているのか」を見分け、運動量「エクササイズ」などを「オムロン活動量計Active style Pro HJA-350IT」で測定する。
「オムロン活動量計Active style Pro HJA-350IT」
「オムロン活動量計Active style Pro HJA-350IT」の利用例。歩数計のように腰の部分に装着するだけでOK。
活動量計で計測したデータは別売りのパソコン用管理ソフト「HMS-HJA-ICO1J」で管理が行なえる。本体自身にも当日・週間のエクササイズの累計や歩数、150日分のデータの記録が可能だが、管理ソフトを使うことで「歩行活動」「生活活動」ごとのデータ管理ができるだけでなく、消費カロリーなども自動演算し、グラフ化してくれる。データはCSV形式での出力も可能なので、集中管理(例えば企業で従業員全員に持たせて、データを部局単位で集約計測する)もできる。
管理ソフト「HMS-HJA-ICO1J」の使用例。活動カロリーをグラフ化するなど、さまざまな分析が可能になる。つまり、装着していた人の活動(≒運動)の度合を測定することができる。
運動量測定指針「エクササイズ」は先に報じた後続報が無く、世間一般にもほとんど語られていない、いわば「埋もれた新語」状態にある。しかし来年4月からの【特定検診】が実働を始めれば、再び注目を集めることだろう。歩数計と比べると単価が高く、管理ソフトも含めればさらに費用がかかってしまうが、健康管理に十分以上に留意している人には気になるアイテムとなるかもしれない。
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