これまで世界最大のダイヤモンドといえば、1905年にPretoria付近で見つかった「Cullinan Diamond」の3106カラットだった。今回発見された原石は、「本物ならば」それを約2倍上回るものとなるはずだった。

公開されたダイヤモンド原石とされていたもの。右横に放置されているのは携帯電話で、大きさ比較のために配されたとのこと。……実は樹脂製のニセモノでした

重さは約42オンス(1.2キログラム)。ダイヤモンドを取り扱う業者の話では、最大で1500万ポンド(35億円)の値がつくのではとして、専門家が鑑定を行なっていた。

鑑定を行なったダイヤモンド取引所の社長で南アフリカのダイヤモンドの協議会議長でもあるErnie Blom氏が今件について、該当する原石はダイヤモンドではなく、単なる樹脂製のニセモノであるという調査結果を伝えた。「私にこの原石を持ち込んだ人は世界中にまたとない期待と興奮を与えてくれた。しかしそれはもののみごとにしぼんでしまった。彼の言う事は真実ではなかったのです」とErnie Blom氏は伝えている。

説明によるとイギリス人のビジネスマン・Brett Jolly氏(当初この「ダイヤの原石」について発表をした人)は鉱山の関係者で十年以上もの採掘経験を持つHarding氏からダイヤモンドの採掘権を持つ農場の購入を持ちかけられていた。しかしダイヤはでないという話が持ち上がったため、鉱山関係者がこの「ダイヤの原石」を持ち込んだという。Jolly氏は「私はひどく落ち込んでいるが、このダイヤの原石が本物であると信じている」とコメントしている。その一方、Harding氏とその関係者に対し、窃盗と詐欺の罪で告訴する準備もしているとのこと。

同日[本国では6.04カラットのブルーダイヤモンドが798万ドルで落札された]というニュースが入っている。同じダイヤのニュースでも、明暗を分けたお話となりそうだ。

(最終更新:2013/08/19)