シニアになっても男性はメディアから、女性は口コミ……商品購入時における情報源の違い
2007年10月04日 08:00
【マミオン有限会社】は10月3日までに、シニア層を対象にしたコミュニケーション情報源や通信手段に関する調査結果概要を発表した。それによると商品を購入する際、男性が「自分で研究する」のに対し女性は「人に相談し口コミを参考にする」という形が主流を占め、男女で重要視する情報源には大きな違いがあることが明らかになった(【発表リリース】)。
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今調査の調査期間は8月20日から9月3日。ネット経由による調査で200人を対象にしたいのがメイン。さらに紙媒体で50人、ヒアリングで10人の追調査を行なっている。なお「シニア層」とは55歳~80歳を指す。調査母体数がやや少なめなので、世間一般とはややぶれが生じている可能性を考慮する必要がある。
●流行情報源も商品購入の情報源も「男性はメディアで女性は口コミ」
まず最初のデータは、最近流行の情報に関する入手先。男女ともテレビや新聞など既存メディアは高い数値を見せているが、その他のメディアでは男女に大きな違いが見られる。
流行情報の入手先
男性の「インターネット」を参考にしている割合がテレビや新聞なみであるのに対し、女性はそれに及ばない。一方女性は「娘から」「店頭」「息子から」など口コミによる情報を重視しているのが分かる。特に「娘から」は同性ということもあるからだろうが、45.2%とかなり高い数字を見せている。
単なる流行ではなく、実際に物品を購入する際はどうか。携帯電話購入時というパターンを想定してたずねたところ、男女とも「自分で決めた」とする人が多いものの女性は流行情報の入手同様に「口コミ」によるところが大きいという結果が出た。
携帯電話購入時の情報源
女性:口コミ情報を重視・協調型
男性は7割近くが自分で決断する一方、女性は5割程度に留まり、娘や配偶者、息子など口コミ情報に頼る・相談するという割合が多いのがわかる。
両アンケート結果から、シニア層の男性は多数のメディアを用いて最終的に自分自身で決める傾向が強い一方、女性は情報収集も含め他人からの意見を聞いたり相談するなど協調型のスタイルを選ぶ傾向があることが分かる。
●男性はパソコン、女性は携帯メール……連絡手段の違い
それでは情報を収集するのではなく、具体的な相手と連絡を取りたい時にどのようなツールをシニア層は用いるのか。こちらも男女で大きな違いが出ている。
連絡を取るときのツール
男女とも固定・携帯電話が上位を占めているが、三位以降に大きな違いが見られる。男性が「パソコンメール」を多用しているのに対し、女性は「携帯メール」を大いに利用している。特に女性の携帯メール利用は、通常の携帯電話(通話)に近い値を示している。つまり「シニア層の女性は携帯電話での通話と同じくらいに携帯メールを連絡手段として用いている」ことになる。
女性陣の具体的な意見に「相手の時間を考えずにちょこちょこ話を送れる」「さりげない問いかけをメールでしている」なども見受けられるなど、女性は携帯メールをコミュニケーションツール(あるいは自分の存在主張や相手の存在確認ツール、暇つぶしの道具)と考えているふしがあるようだ。
口コミ大好き。
ツールには
携帯メールを活用。
今回の調査結果からは、特にシニア層の女性における行動様式に興味深いものが見て取れた。元々男性よりも女性の方が口コミ情報を好む傾向があるが、この傾向はシニア層になっても変わることがなく、またその口コミのツールとして携帯電話のメール機能を有効に活用している可能性が高いことが推定できる。
公開情報の範囲では回答選択肢に「携帯電話によるインターネット利用」がなく、携帯電話でのネット利用(サイトの閲覧)がどの程度活用されているかが分からないのが残念。サイト利用以外にSNSやブログ、掲示板などの利用の度合が分からないからだ。それでも非常に注目すべき結果が出ているといえよう。
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