【更新】新聞は「必要」92%、「信頼」87%……読売調査結果まとまる

2007年10月15日 06:30

[読売新聞]は10月13日、新聞に対する世論調査の結果を発表した。それによると情報や知識を得るために「新聞が必要」と考える人が「どちらかといえば」を合わせて92%にのぼったという。また、新聞報道に関する信頼度では、「大いに」「大体」を合わせた「信頼できる」は87%に達したとのこと。

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今調査は10月6日・7日の間、全国世論調査(面接方式)で行なったもの。有効回答者数などのデータに関する詳細は元記事には記載されていない。設問は新聞に対する社会的存在価値への問いかけが多いように見受けられるが、公開されているデータは次の通りである。

・情報や知識を得るために新聞が必要……92%が同意
・新聞報道を信頼できる……87%が同意
・新聞報道が国民の人権やプライバシーを侵害しないよう気を配っている……73%が同意
 (※参考:テレビの場合……46%)
・新聞を利用した授業の教育的効果
  世の中の出来事に関心を持つようになる……63%
  活字に親しむようになる……51%
  ニュースを読んだり見たりする習慣がつく……45%


【「新聞没落」…週刊ダイヤモンド最新号を読み解く】の分析にもあるように、紙媒体としての新聞は読者減による経営不振が大きな問題となっている。その主要因は「主力購読層の『現状における』高齢者が減少し、新たに高齢者になる人たちは新聞よりもネットやテレビに注力」「インターネットの普及で若年層は新聞離れの傾向が強い」など、購読者層や社会環境の変化にある。特にインターネットの普及で、社会をとりまく情報伝達の手法や価値観、スピード感が変化したのが大きな影響を与えている。

今回発表された調査結果は、対面方式で行なったこともあり、新聞にとりわけ好意的な結果が出ている。しかし「新聞社が行なった調査結果だから」と勘ぐることなく、【「ブログは信頼できない」が3割強、インターネットの信頼度は新聞の2/3・ネット上の情報の信頼性に関する意識調査結果】【テレビで「社会」新聞で「政治」ネットから「生活」、使い分けられる情報源】などで報じられているように、特に政治社会の面において、新聞が持つ信頼感はいまだに高レベルで維持されていることが分かる。今調査結果はそれらの事実を裏付けたに過ぎないということになるのだろう。

その一方、先の参議院選挙前後の報道の動きなどで一部著名人などからも指摘の声が上がっているように、ここ数年来において新聞やテレビなどの既存大手報道が「片寄った」「偏見色の強い」情報を流していると感じている人も少なくない(【星野仙一氏の件】や「アサヒってる」という言葉を某大手新聞社が記事内で取り上げた件など)。

「情報や知識を得るために新聞が必要」という意見は恐らく今後も多いまま維持できるだろう。しかし「新聞報道を信頼できる」「新聞報道が国民の人権やプライバシーを侵害しないよう気を配っている」の項目で高い値を保てるかどうかは、それぞれの媒体の志の高さにかかっているといえよう。

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