9月度のコンビニ売上高、既存店は15か月ぶりにプラス・猛暑でアイスやドリンクは堅調だがお弁当が不調
2007年10月23日 12:00
日本フランチャイズチェーン協会は10月22日、9月度におけるコンビニエンスストアの統計調査月報を発表した。それによると既存店の売上高は15か月ぶりにプラスとなったが、お客一人当たりの平均購入額(客単価)も2か月連続としてマイナスになった。先月同様猛暑によって冷えもの系は好調だったが一般のお弁当が不調に終わった(【発表リリース、PDF】)。
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今調査結果の概要は一覧を収録した記事【コンビニエンスストア(日本フランチャイズチェーン協会発表)】で説明している。そちらで確認のこと。
各データについて前年同月比は次のようになる。
●店舗売上高:既存店は15か月ぶりにプラス、全店は3か月連続プラス
・全店ベース……+2.2%
・既存店ベース…+0.1%
●店舗数
・+1.1%
●来店客数:既存店は2か月連続プラス、全店は14か月連続プラス
・全店ベース……+2.5%
・既存店ベース…+0.6%
●平均客単価:全店・既存店とも2か月連続マイナス
・全店ベース……-0.3%(580.1円)
・既存店ベース…-0.6%(576.4円)
●商品構成別売上前年同月比(全店ベース)
・日配食品……+0.3%←かろうじてプラスだが猛暑で伸び率低い(先月同様)
・加工食品……+3.4%←アイスやドリンクが堅調
・非食品………+3.3%
・サービス……+1.3%
・合計…………+2.2%
※既存店……1年以上営業中の店舗
猛暑寒冬ビジネスにプラスという言い回しではないが、季節感がはっきりするとその季節独自の商品の売行きが伸び、消費全体を加速する傾向がある。今年は8月にとどまらず9月においても猛暑(残暑)が続き、アイスクリームやドリンクなどの冷えモノが売れ、客数を増やしたようだ。ただ、「猛暑を避けるための買物」の傾向が強いせいか、来店客数は増加しているものの客単価が(アイスやドリンクなど比較的単価の安いものに買いが集まっているせいもあり)前年同月比で下げており、売上高の上昇率は来店客数ほどには至らなかった。
客単価が下がっているのは単価の安いアイスなどの購入割合が多かったからなのか、それとも消費者の財布のひもがきつくなったことを起因とするものかは、今後秋に入りそれら低単価の商品の売行きが一段落した後、明らかになることだろう。
今秋以降、日用食品の値上げも多くのメーカーで行なわれる。これが売上高のアップにつながるのか、それとも来店客数そのものを減らし売上高減少をもたらすのか、現状では予想がつきにくい。今件もあわせ、今後のデータが気になるところだ。
(最終更新:2013/08/18)
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