デジタル一眼レフカメラ所有率は7.9%、人気メーカーはキヤノンとニコン
2007年10月29日 06:30
インターワイヤードは10月26日、デジタル一眼レフカメラに関するアンケート結果を発表した。それによるとデジタル一眼レフカメラの所有率は全体の7.9%と1割未満に過ぎないことが明らかになった。一方でコンパクトデジタルカメラは80.1%と8割の人が保有しており、デジカメそのものはシンプルなコンパクトデジカメを中心に普及していることが分かった。また、こだわりを見せていると思われる一眼レフ所有者にメーカーをたずねると、【キヤノン(7751)】【ニコン(7731)】の割合が多く、合わせて6割以上を占めていることが判明した。いわばこの2社は「会社指名買い」を受けているのだろう(【発表リリース】)。
スポンサードリンク
今調査は9月5日から13日の間に行われ有効回答数は8986人。男女比は46対54。年齢層では30代がもっとも多く36.5%、ついで40代が29.2%など。
ちなみに「デジタル一眼レフカメラ」とはデジタルカメラの中でも本格的な部類に属するカメラで、レンズ交換によって色々な写真を撮ることができるもの。見た目も銀塩カメラ(フィルム式カメラ)とあまり変わらない。一方コンパクトデジタルカメラはモバイル製が高くデザイン的にも多種多彩なものが用意されているが、性能的には一眼レフにはかなわない。ざっくばらんに言えば、コンパクトデジカメは初心者向け、一眼レフカメラは中級者以上向けといえる(もっとも最近では一眼レフの中にもシンプルで簡単に操作できるものも増えてきている)。
●デジカメ保有率は8割以上、デジタル一眼レフは1割に満たず
「所有しているカメラ」についてたずねたところ、コンパクトデジタルカメラが80.1%ともっとも多くの票を集めている。
所有しているカメラ(携帯電話の機能としてのデジカメはのぞく)
フィルム式カメラ保有者も3割以上など、デジカメ全盛の時代でも銀塩(フィルム)式カメラを愛好している人が一定数いることが分かる。デジカメにはデジカメの、フィルム式にはフィルム式のよさがあり、この比率は今後もさほど変わるところはないのだろう。
一方で、コンパクトデジカメとデジタル一眼レフカメラの双方を持っている人のことを考えると単純に足し算はできないが、少なくとも8割以上の人は「デジタルカメラ」を持っていることが分かる。日本国内では1995年に【カシオ(6952)】から発売された「QV-10」が民生機としての爆発的ヒットを生み出し、普及しはじめたデジタルカメラだが、いまや完全に「カメラ」の主役の座を勝ち取ったといえよう。
●人気メーカーはキヤノンとニコン
どちらかといえば通好みのデジタル一眼レフカメラにおいて、メーカー選択の傾向はあるのだろうか。「もっとも良く使うデジタル一眼レフカメラのメーカー」についてたずねたところ、「キヤノン」がもっとも多く43.7%と半数近くを占めた。
「もっとも良く使うデジタル一眼レフカメラのメーカー」
フィルム式カメラでも知名度の高い両社だが、キヤノンとニコンの人気の高さがうかがえる。
一方、コンパクトではなく一眼レフカメラを選ぶ理由の一つ(恐らく最大の理由)である交換用レンズの数だが、1本以上が32.1%、2本が32.3%、3本が12.5%などの結果となり、意外にも一眼レフカメラでレンズを1本しか持っていない人もかなりの数に登ることが分かった。もちろん1本しかなくとも使いこなせないというわけではなく、その1本(最初からついているレンズ)で十分自身の用途として十分な利用方法を果たしているのだろう。
メーカー別にレンズ保有率を見てみると、【オリンパス(7733)】がもっとも「1本」の割合が多く過半数を占め、逆に複数本数所有者(「1本」以外の総計)は【ペンタックス(7750)】が一番。4~5本あるいはそれ以上を持つプロ的な装備の人の割合がもっとも多かったのはニコンだった。
●「使いこなせてる」派は約半数。男性の方が女性より熟練?
デジタル一眼レフカメラの所有者は、譲り受けたりした場合を除き、それなりの自覚を持ってコンパクトタイプではなく一眼レフカメラを選んだことになる。そこで自分が持っているカメラに対して機能を使いこなせているかどうかについてたずねたところ、全体では5割近くが「使いこなせてる」派ということが分かった。
デジタル一眼レフカメラ、使いこなせてる?
逆に「使いこなせていない」派は3割足らずで、自信を持っている人が多いことが分かる。
しかしこれを男女別に見ると、少々様相が異なってくる。男性は「使いこなせている」派が6割近くを占めている一方、女性は4割にも満たない。逆に「使いこなせていない」派は女性では4割を超えている。
男女別「デジタル一眼レフカメラ、使いこなせてる?」
女性にもカメラに精通した人もいれば、男性にもうとい人は大勢いる。しかしデジタル一眼レフカメラに関する今回の調査に限れば、機能に振り回されて十分使いこなしていないと実感しているのは男性よりも女性に多い、ということになるのだろう。
プロ仕様的な意味合いの強いデジタル一眼レフカメラだが、重視されている機能は「手ぶれ補正機能」「シャッタースピード」「オートフォーカス機能」「露出・絞り」などやはり本格的機能が目立つ。一方で不満点には「持ちにくい」「本体価格」「レンズ価格」「バッテリー持ち時間」など、カメラとしての機能以外のポイントが目立つ。機能には満足しつつも、商品としての観点から見るとまだまだ妥協するにはいたらない、ということなのだろう。
調査では「気になるデジタル一眼レフカメラの機種」(つまり購入候補)についての質問もあるが、やはりこちらでもメーカーの上位についたキヤノンやニコンの製品が軒並み上位に入っている。ブランドイメージは性能やこれまでの実績に裏づけられたもので、商品の良さや満足度がそれをさらに押し上げるということなのだろうか。
■関連記事:
【来年には1億台突破! デジカメ出荷量上方修正】
【買い物前にウェブで情報収集するのは「パソコン」「デジカメ」「自動車」】
スポンサードリンク
ツイート