400年以上長生きした最長老の「動物」、イギリスで発見される
2007年10月30日 08:00
【BBC NEWS】はイギリスの科学者の研究結果として「もっとも長生きしている動物はアイスランドの沖で発見された二枚貝(はまぐり、Arctica islandica)」であると伝えた。その年齢は405歳から410歳の間であるとされている。科学者側はこの貝の存在が寿命の神秘に新たな研究課題を与えてくれるとしている。
スポンサードリンク
405歳から410歳の二枚貝。
イギリスではシェークスピアが
ハムレットやマクベスを書き
日本では江戸幕府が開かれたころ
少年期を迎えていた
イギリス・北ウェールズにある【Bangor大学】の研究者(教授)たちは、貝の「階層」でその貝の年齢を確認したと述べた。樹木の年輪でその木の年齢を数えるのと同じ方法である。ギネスブックによればこれまで確認された中でもっとも長生きしていた「動物」は1982年に見つかった二枚貝だという。それとは別に、アイスランドの博物館に保存されている貝が374歳というデータもあるが(こちらはギネスブックには記載されていない非公式のもの)、今回発見された貝はこの非公式の貝よりもさらに31歳以上「年上」ということになる。
同大学のChris Richardson教授は発見された最長老の貝を指し、「貝の階層の違いはその階層が形成された時代の気候や海水温、食物の豊富さなど当時の自然環境を反映している。階層を調べることでそれぞれの時代の環境を再現できる。それはまるで海底に置かれたテープレコーダーのようだ」と述べている。
さらに教授はこの貝の発見について、「どうやって老化から逃れることができたのか」という好奇心を駆り立ててくれるとコメントしている。そして老化防止の原因の一つとして、細胞の再生頻度が他の動物と異なるのではないかという推測を立てているとのこと。
同大学のサイトにも今件に関する【プレスリリース】が掲載されている。リリースによると「この貝はシェークスピアがハムレットやマクベスを書いていた時に少年期を迎えていた」とある。何とも幻想的なお話ではある。ちなみに日本で400年前というと、関が原合戦が終わり、豊臣家と徳川家の影響力が逆転し、江戸時代を迎えようとしている時期。「この貝は大阪の陣が行なわれ江戸幕府が開かれた時に少年期を迎えていた」と表現できるのだろう。
スポンサードリンク
ツイート