[更新]大きさ2倍、味も甘~い新品種のらっかせい「おおまさり」来年登場へ
2007年10月25日 08:00
NHKが報じたところによると、日本一の落花生(らっかせい)生産地である千葉県の千葉県農業総合研究センターにおいて大きさが通常の2倍で甘みも強い新品種の落花生「おおまさり」が開発された。この品種は来年初頭にも発売を開始する予定とのこと。
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千葉県農業総合研究センターには日本唯一の試験研究機関【落花生試験地】があり、各種落花生の品種改良を行なっている。試験地には野生種30種類・栽培種1400種類もの遺伝子源を保有しており、これらを利用して新品質を開発している。
今回開発されたのは、大きさ・重さ共に通常の落花生の2倍程度の「おおまさり」。さやの長さは5センチ、重さは10グラムほどだという。植物や果実で大きさが通常に倍するものになると味が大雑把になるのが常だが、この「おおまさり」ではやわらかく、甘みも強いのが特徴とのこと。同研究所では14年にわたり交配を続けた結果、大きさ・味共にもっとも優れていたのがこの「おおまさり」だったという。
この「おおまさり」、特におつまみなどに用いられる「ゆで落花生」に適しているとのことで、千葉県では最近安い外国産に押されて消費が落ち込んでいる、国内落花生の消費回復につながるのではないかとして期待を寄せているという。
この時期になると市場に大量の落花生が出回り、スーパーや100円ショップ、八百屋などで色々なパッケージに詰められて消費者の胃に納まるのを待っている。当方(不破)は自宅が東京で仕事場も千葉であることから、落花生を目にする機会も多い。来年の今頃になれば、通常サイズの落花生に混じって大きめなさや・粒の「おおまさり」を見かけることになるのだろうか。
[追記]
10月25日には千葉県知事も記者会見場で「おおまさり」をアピール。ゆで落花生にぴったりな品質としてその展開を楽しみにしているとのこと。
千葉県は元々落花生のメッカとも言われるほど生産量が多く、全国の落花生の収穫量の8割近くを占めている。しかしその収穫量も最盛期(昭和35年当時)と比べると1/4ほどに落ち込んでいるという(事情は上記にあるように、外国産落花生に押されて)。
千葉県産をブランド化することで高級品としてはその地位を確立したものの、大衆化には至らずに需要の拡大化は果たせずじまい。そこで最近人気が高まっているゆで落花生に着目。今回開発された「おおまさり」でゆで落花生を作ってもらい、大いに売り出そうという目論見だ。
また「おおまさり」は、豆が大きく味に定評のある国産の「なかてゆたか(中手豊)」と、さやが大きく豆が柔らかいアメリカ産の「ジェンキンスジャンボ」を掛け合わせたもの。両者の長所を持ったものが「おおまさり」というわけだ。
[追記その2]
10月25日に開催された千葉県知事による記者会見の様子が【リリースとして報じられた】。これによると「おおまさり」の大きさは約2倍であるだけでなく、収穫量が1.3倍以上にも及ぶという。そして「千葉県発表」では、再来年2009年の秋から販売を開始する予定とのこと。
残念ながら現在では一般販売は行なわれておらず、イベントなどで試験的に販売される可能性があるのみ、とのこと。また栽培用種子の一般販売も同様。千葉県主催の特産品イベントに登場する可能性もあるので、もしイベントを見かけたらチェックを入れてみるのも良いだろう。
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