「1億1600万円札」偽造事件イギリスで発覚
2007年10月24日 06:30
【TimesOnline】が伝えるところによると、イギリスの中央銀行にあたるイングランド銀行に対し、偽札の50万ポンド(1億1600万円)札を引き取らせて、あわせて280億ポンド(6兆5000億円)をだまし取ろうとした事件が未遂に終わっていたことが明らかになった。現在その事件は公判中であるとのこと。当然のことながら50万ポンド札は現在にいたるまで一度も発行されていない。
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事件は2005年12月に発覚。犯行グループは電子メールで50万ポンド札を買い取るように要求。同時に1943年まで実際に発行されていた高額紙幣の一つである1000ポンド札(23万円)も偽造し、引き取らせようとしていた。
今回グループが使用した「50万ポンド札」
銀行側は「50万ポンド紙幣など実在しない」とグループに反論。するとグループ側は「これは特殊な事情で発行された紙幣であり、実物である」と主張した。そしてこの紙幣は中国の共産党時代より前から続いている中国の有力者の所有物であり、すでにほとんどが高齢化して残るはわずか6人、しかも109歳から116歳と余命幾ばくもないため、すぐにでも交換して欲しいと伝えた。
しかし元々50万ポンド札自身は実在しないし、偽造されたポンド札自身も署名に間違いがあるなど、ミスが目立つものだったという。検察側も裁判の中でグループのしでかしたことに対し、「こんないい加減なものでイングランド銀行を納得させようとするとは、大胆不敵な行動としか思えない(This case concerns what the prosecution say was an audacious plan to present counterfeit pieces of paper that resembled, the prosecution say only slightly resembled, banknotes to persuade the Bank of England to honour a promise to pay the bearer on demand. )」とコメントしているとのこと。
なお元記事のタイムズでは「こんな偽札誰が信じるってんだ、エイプリールフールじゃあるまいし」とあきれかえったようなコメントが寄せられている。
子供銀行でもない限り、「1億円札」などというものは見る機会はないだろう。普通はそれくらいの額ならば小切手にするはず。中国の古き世代の有力者だろうが古代うんちゃら帝国の末えいだろうが、百歩譲って小切手ならともかく、実在しない紙幣をでっち挙げて、しかも国の中央銀行に引き取るよう要求するあたり、ネジが何本抜けているのかと疑いたくなるようなお話ではある。
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