「ネットが無いと生活できない」10代から30代で3割・壮齢層は女性の方が依存度が高い

2007年10月23日 08:00

ネットをする壮齢層イメージ電通総研は10月17日、インターネットとネット環境を取り巻く未来についての調査結果を発表した。それによると「インターネットが無いと生活できない」と考えている人は10代から30代で3割にものぼることが明らかになった。現代人・現代社会においてインターネットは生きていくのに必要不可欠なインフラの地位を占めつつあることがうかがえる(【発表リリース、PDF】)。

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今調査は7月9日から10日の間、インターネット経由で18歳から69歳の男女に対して行なわれたもので、1030人から有効回答を得ることができた。男女構成比は51.4対48.6。年齢構成比は30代・40代・50代・60代がそれぞれ20%、20代が18.7%、10代が1.3%。

「生活におけるインターネットの重要度」3割が「無いと生活できない」

「自分の生活においてインターネットはどれくらい重要か」という設問に対し、10~20代、30代それぞれの年齢層において3割以上が「ないと生活できない」と回答した。

「生活におけるインターネットの重要度」
「生活におけるインターネットの重要度」

全体では24.8%もの人が「必要不可欠」と答えるなど、日常生活にインターネットが深く浸透していることが分かる。

年齢構成別にみると、年齢が若くなればなるほどインターネットへの依存度が高いのが分かる。例えば10代・20代と60代とでは、「必要不可欠」の割合は約2倍もの差がある。

一方興味深い傾向として、30代から50代の女性は男性以上にインターネットへの依存度・重要度が高いことがうかがえる。30代の女性における35.3%を筆頭に、40代・50代の女性は同年齢の男性よりもかなり高い割合で「必要不可欠」と答えている。家庭に入り専業主婦となった女性には、男性以上にインターネットの必要性を深く感じているということなのだろうか。

10~30代は3割が
「ネットがないと生きていけない」

さらに女性について詳しく調べてみると、30代は圧倒的に「必要不可欠」の層が多いものの、40代以降は「必要不可欠」同様に「不便は感じるが無くても何とかなる」層が相当数増えているのがわかる。この層は年齢を経るにつれて増加し、60代では約1/4の人がそのように答えている(この傾向は男性にも見られる。ただし50代はなぜか一時的に「なんとかなる」層が減少している)。要は現在における壮齢・老齢層はインターネットに対し「無くてもなんとかなる」「必要不可欠」と二分化され、その割合は年代が若返るほど後者が増え、そのターニングポイントが40代にある、と見てよいのだろう。

30代以降の
ネット依存度は
男性<<女性

歳を経るに連れて身体能力の衰えなども生じてくるだろうが、生活リズムに組み込まれたインターネットとの係わり合いはそう簡単には変えられないものと思われる。そのように考えると、例えば今後10年経過し現在の30代が40代、40代が50代になれば、ネットに対して「無くてもなんとかなる」より「必要不可欠」と考える人が多数を占める層の境目は50代に繰り下がることになるのだろう。

さらに現在10代~30代で「インターネットが必要不可欠」と答えている層がそのまま歳をとり、新たな10代はそれ以上に傾注度を深めることはほぼ間違いない。10年後に同じような調査を行なえば、それぞれの年齢層がそのまま1段階下にずれ、一番上の層はさらにネット依存度が高いというグラフになるのは容易に想像ができる。

かつてNHK「みんなの歌」で流されていた「コンピューターおばあちゃん」。当時はご老体な方々がコンピューターを自由に操ることなどまれもまれだったことから歌のテーマにもなったのだろうが、じきに「軽快なリズムでキーボードを叩く頭脳明快なはつらつおじいちゃん・おばあちゃん」という姿が当たり前の時代がやってくるかもしれない。


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