国産の次期固定翼哨戒機PX、初飛行・「XP-1」の型式を付与
2007年09月29日 12:00
防衛省は9月28日、航空自衛隊の新型哨戒機「PX」の試作1号機による試験飛行がはじめて航空自衛隊岐阜基地内で行なわれたと、製造会社の【川崎重工業(7012)】から報告を受けたことを発表した。またこれにあわせ、該当する飛行試験機に対して「XP-1」の型式を付与したことも明らかにした(発表リリース)。
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今回初飛行が行なわれたのは防衛省が開発を進めている次期固定翼哨戒機。海上自衛隊が使用しているP-3C哨戒機の後継機に充てるべく、技術研究本部と川崎重工業が純国産品として開発しているもの。開発研究の一環として、機体の強度を地上で実物大の機体模型によって評価する試験(静強度試験)用機体が昨年10月に川崎重工業から納入され、7月には輸送機CXと共に試作1号機が公開された。
PXは従来機のP-3Cと比べて巡航速度や飛行高度が1.3倍ほどに高まり気象の影響を受けにくく、レーダーやコンピューターによる戦闘指揮システムも高性能化されている。大型機としては機体もエンジンもはじめての国産で、さらにPXとCXで部品を共通化することにより生産性の向上とコスト削減に成功している。
PXは今後も飛行し件を重ねた上で来年夏に防衛省へ納入され、2011年には開発を終了して実戦配備が始まる予定。
なお今件について川崎重工業からは正式なリリースはない。おめでたい話でもあるし、防衛省の許可を受けた上で初飛行のようすを動画配信付きでプレスリリースとして流してほしいものではあるが……。
■発表リリース:
【川崎重工業(7012)が自衛隊向け新型国産哨戒機・輸送機を公開】
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