にんじんはしぼったジュースの方がβ-カロテンを効果的に吸収できる・伊藤園が確認
2007年09月28日 08:00
【伊藤園(2593)】は9月27日、京都女子大学家政学部の橘博美講師との共同研究結果として、にんじんに多く含まれているβ-カロテンが「ゆでてしぼり飲料として摂取することで他の調理方法よりも効率よく体内に吸収できる」ことを確認したと発表した。
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β-カロテンは緑黄色野菜に多く含まれるカロテノイドの一種で、特ににんじんに多く含まれているという。このβ-カロテンは皮ふや粘膜の健康維持などビタミンAとしての効果が期待できるだけでなく、カロテノイドの抗酸化作用などの有益な生理作用も期待できる。
伊藤園などでは「いためて調理したにんじん」「ゆでて調理したにんじん」「ゆでてしぼったにんじん飲料」の三方式で被験者に試食をしてもらい、その上で採血をして血清中のβ-カロテン量を測定(つまりどれだけ体内に吸収されたかを確認)した。
三方式のにんじん調理法によるβ-カロテンの血清中量変化率
検体が15名ということや、にんじんの調理方法が三方式しかないこと(たとえば他に油で揚げたり乾燥させたり生でジュースにするなどが想定できる)など、調査方式そのものにやや包括性が欠けるところがある。が、少なくともゆでたり炒めるよりはゆでて絞ったにんじんの方が効果的にβ-カロテンが採れることは確かなようだ。
伊藤園では「充実野菜」や「1日分の野菜」など、ベストセラーとして店頭や自動販売機でよく見かける野菜ジュースを数多く世に送り出している。今回の研究発表も、これらの商品開発・効用確認と商品の魅力アップのために日夜行われている開発努力の、成果の一つなのだろう。
(最終更新:2013/09/08)
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