今調査は7月18日から26日にかけてインターネット上にて行なわれたもので、対象者は8135人。男女比は43対57、年齢平均は男性43.7歳、女性38.0歳。年齢構成は30代がもっとも多く35.5％、ついで40歳の28.5％。

●一番人気の野菜は「きゃべつ」

野菜を購入する人に「もっともよく買う野菜」についてたずねたところ、第一位は「きゃべつ」となり、第二位の「たまねぎ」を大きく引き離す結果となった。

個人的には「なす」がないのが残念だが、季節モノの傾向が強いので仕方ないのだろうか。

サラダに炒め物に添え物など、応用が利き利用範囲も広く、価格も割安なきゃべつがもっとも人気が高いのは道理がいく。その一方、「トマト」「レタス」「きゅうり」などサラダ系の野菜が多く、「ねぎ」など一般料理向けの素材として活躍することが多い野菜の人気が低いのが気になる。

集計結果でも「にんじん、じゃがいも、たまねぎ」「トマト、きゅうり、レタス」の2パターンの組み合わせが多いというコメントがされている。後者はまさにサラダの黄金パターンであり、野菜を買い、食べる人の少なからずはサラダを主目的としていることが推測される。他方前者は主食・副食用の料理向けの組み合わせであり、例えばカレー、シチュー、肉じゃが、炒め物、みそ汁など多数の利用パターンが頭に思い浮かぶ。

●「野菜の摂取量が足りない」!? ならばジュースで補充しよう、という考えの人が多い

野菜を摂る量が少ないと感じた時、どうすべきか。「野菜ジュースで摂る」と答えた人が、「野菜を使った食事を摂る」をわずかに上回る結果が出た。

野菜を摂る量が少ないと感じた時、どうすべき(複数回答)

かつてブームになり、今でも多くの人が愛用していると思われていた「サプリメント」を利用する人は意外に少なく、10％ほどしか回答者がいなかった。それ以上にトクホなどの栄養補助食品や飲料を用いる人の方が多い。本来なら野菜そのものを摂るのが一番なのだが、時間や手間などの問題から、代用品で摂取したい、しかしイメージ的に薬っぽいサプリメントよりは、食べやすい補助食品や、水代わりに飲める野菜ジュースで代用するというパターンなのだろう。

このうち「野菜ジュースで摂る」「野菜を使った食事を摂る」の2選択肢について同居人の数ごとに比較すると、家族が多いほど野菜ジュースの割合が減ることが分かる。

ジュース・食事の同居人別比較

特に一人暮らしにおいては「食事」より2割増しほど「ジュース」と答える人が多い。料理を作る人が自分自身しかいない一人暮らしでは、野菜のために料理の手間を増やすのが面倒になるため、既存の野菜ジュースを加えて野菜分の不足を補おうという考えが特に強いのだろう。

同調査では「野菜を摂りたいと思った時に食べるメニュー」のランキングもあり、それによれば「サラダ」がもっとも多く「野菜炒め」「スープ」がそれに続いている。先の「もっとも買う野菜」ランキングの上位に「トマト、きゅうり、レタス」のセットがあり、サラダに使われているのではという推測が、ここでも裏づけできたことになる。

最近の野菜ジュースには1本で一日分の野菜関連の栄養素をすべて充足できることをうたい文句にしているものもあり、「健康に野菜は必要だから」とそれらに頼り切る人も(特に一人暮らしに)多いものと思われる。栄養価のことを考え、身体によいものを食べるという心構えは非常に素晴らしいものだが、安易に消化吸収しやすい加工品に頼ってばかりいると、身体がそれになれてしまう問題をはらんでいる。

料理には多少の手間がかかるし、必ずしも市販されている惣菜のようにうまく調理できるとは限らない。材料をそろえるのも面倒。料理を作る時間があるのなら、その分他のことに費やしたい(睡眠時間を増やす、勉強する、ネトゲーに励む……)といった考えの人も多いだろう。

しかし野菜ジュースも補助食品も、あくまで代替品なことを念頭に置く必要がある。効率が多少悪くとも、面倒でも、身体が元々そのように出来ているのだから、やはり野菜分は野菜で摂りたいものだし、可能な限り野菜で摂るべきものといえるだろう。