【更新】全体ではキリギリス増加、若者は過半数が「アリ」派……生活への不安が若者層に広まる

2007年09月09日 12:00

[読売新聞]が伝えるところによると内閣府は9月8日、「国民生活に関する世論調査」の最新データを発表した。それによると、以前の調査と比べて生活感の悪化が見受けられると共に、年金問題などで将来に不安を覚える若年層の割合が大幅に増加したいという。

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ありときりぎりすイメージ今調査は【内閣府サイト内の「国民生活に関する世論調査」過去データ一覧】などを見る限り、9日現在ネット上には公開されておらず、マスコミ向け資料としてのみ「公開」、一般公開は10日月曜以降になるものと思われる。内容の精査は一般公開後に行なうとして、今回速報の形で伝えられたメディアの記事から「今後の生活に関する心構え」の部分を抽出してみる(調査は7月に全国20歳以上の男女を対象に行なわれ、回収率は60.9%だったとのこと)。

元記事によると、今後の生活について「貯蓄や投資など将来に備える」(つまり「アリ」派)と「毎日の生活を自由実させて楽しむ」(「キリギリス」派)かをたずねたところ、全体では「生活を楽しむ」が過去最高の60.5%を数え、「将来に備える」は30.2%だった。

これを20代に限定すると「将来に備える」が前回調査と比べて9.2ポイント増えた52.5%と過半数を突破、30代も4.5ポイント増加の51.6%とこちらも過半数を超える結果が出ている。元記事ではこの結果について、内閣府が「年金記録漏れ問題などをきっかけに、若年層を含め、将来の生活への不安が高まっている」とコメントしていると伝えている。

今回の抽出したデータにおいて「将来に備える」が全体では30.2%しかないのに20・30代では過半数を超えているということは、40代以降においては3割未満であることは容易に想像がつく。

若年層の、特に経済的な不安感については、先の「経済労働白書」で伝えた「若者はバイトや契約社員で補充する」という安易なコストダウン化の傾向が企業サイドに見受けられることや、内需活性化を無視した政策・企業の方策の結果も一因といえるだろう。

しかし同時に若年層の間で広まりつつある「老齢者による『勝ち逃げ』的な行為(例えば年金問題)で自分たちの生活が悪化し、社会情勢も不安定になりつつある」という不信感も、それに拍車をかけているのではないだろうか。

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