8月「サブプライムローンショック」で損をした投資家は8割以上
2007年09月29日 12:00
【エーツーメディア】は9月28日、個人投資家を対象にしたアンケート調査の結果を発表した。それによると8月の中旬に発生したアメリカのサブプライムローンにおける信用問題に端を発する株価急落(サブプライムローンショック)などを原因に、8月に損をした個人投資家は8割以上にのぼり、利益をあげられたと答えた投資家はわずか5%に過ぎなかったことが明らかになった(【発表リリース、PDF】)。
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今調査は8月31日から9月10日、インターネットを経由して行われたもので男女比率7対3の母体から300人を無作為抽出、そのうち181人から得られた回答を元に解析されたもの。回答数がやや少なめなので、世間の実情とは多少のぶれが生じている可能性があることを念頭におく必要がある。
●8月は 損した投資家8割以上 益があるのは わずかに5パー(セント)
8月における評価損益についてたずねたところ、損をしたと答えた個人投資家は8割を超えていた。
・大損……46%
・多少損……36%
・予想通りの利益……4%
・予想以上の利益……1%
損をした人が多いからなのだろう、9月の相場展開については「強気」「弱気」の二者択一で質問したところ「弱気」派が52%とわずかに「強気」派を上回る結果が出た。
●投資とは……「資産運用」「将来設計」をイメージ、中には「やめたい」も
8月の混乱で大損した人も多い中、あらためて「投資とは何か」というそもそも論についての設問もあった。その答えとしては次のような回答が得られ、多数の人が「資産運用」や「将来設計」など、堅実な将来への蓄積を概念においたものとしてとらえている傾向が見受けられた。
・現実、将来への蓄積……「資産運用」「将来設計」「老後の糧」(約30%)
・人生論……「夢」「自己実現」「忍耐」(約20%)
・趣味や遊び……「ゲーム」「知的なギャンブル」(約20%)
・収入源、実利……約10%
・生涯学習、経済勉強……約9%
これらの回答以外に「やめたい」と弱音をもらす投資家もいたという。
当サイトでも現在「乱高下が続く今夏の東京株式市場。漢字一文字で表すと?」というアンケートを実施している(※すでに終了しています)。数日中のうちに結果をまとめる予定だが、やはりネガティブな印象を持つ漢字が多い。それだけ8月の相場の急展開は多くの人にとってインパクトを与えたものであったのだろう(当方含む)。
しかしその一方でデータを見直すと、あのような相場展開の中でも5%の人は確実に利益をあげている。個人投資家向け月刊情報誌ZAiの最新号によると、あのジェイコム男ことB.N.F.氏は一連の急落の中でも3億7000万円の利益を得たという(ちなみに現在の資産は178億円とのこと)。手不得手や環境の違いはあれど、「できる人はどんな状況下でも勝てる」ということなのだろう。あやかりたいものである。
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