脳トレ的5面ブロック「デルブロ」に注目
2007年09月22日 17:30
[このページ(Sankei Webなど)は掲載が終了しています]に目を引く記事が掲載されていた。香川県の元数学教師が開発した5面体のおもちゃのブロック『デルブロ』が注目を集めているという。元記事では子どもが楽しそうにさまざまな形を作り上げている写真が映し出されている。
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「デルブロ」の公式サイトはすぐに見つけることができた(【デルブロ公式サイトはこちら】)。「デルブロ」とは恐らく「デルタ(三角形)」と「ブロック」から成る造語だろう。この「デルブロ」とは三角形の面を5面合わせて作られた5面体のブロック。短い辺は34ミリ、長い辺は47ミリの三角形で構成される三角柱で、合計で四角の面には4つの凸と4つの凹、三角の面には2つの凸と2つの凹、合わせて32個の凸凹がある。カラーは全部で8色(赤・黄・青・緑・橙・紫・黒・白)。まるでアメリカのコミックによく出てくる、ねずみが大好きなチーズのような形。
チーズのような形をしている「デルブロ」。多種多彩な組み合わせで造型を楽しめる
デルブロ12個で作れる作品例
公式サイトによると「デルブロ」の発祥は次の通り。「デルブロ」の考案者である福崎毅氏は、定年後のある日、散歩道の中で野イチゴに目が留まった。そして大学時代の先生の言葉「ひし形十二面体は、空間を隙間なくうめる」がよみがえり、「イチゴの実のツブツブのようにひし形十二面体が結合すれば、色々な無数の形を造り出すブロックができるのでは」という発想につながった。そこから苦労を重ね、「凸&凹ブロック」が完成。後に改良が加えられ「デルブロ」になったという。
「デルブロ」で子どもたちが
遊んでいるようす。
公式サイトにさまざまな説明が掲載されているが、既存の四角型ブロックと違い結合パターンがきわめて多く、発想力の具現化に大いに役立つという(「遊び自体が立体的なイメージ訓練となり、右脳を高度に発達させる」という説明もある)。また、子どもの玩具用としてだけでなく、教育学部での教材、老人ホームでの遊具や地域イベントでの活用など、多彩な方面での利用が行なわれているようだ。
元記事では幼稚園や保育所を中心に30万個ほどを売り上げた、岐阜とショーでは人気を集めていたという表記があるが、残念ながら通販サイトのアマゾンジャパン・楽天市場ではまだその姿を見つけることが出来ない。公式サイト上での直接販売では、48個入りが4800円、192個入りが18500円(送料別)。
多種多様な形を作り出すことができ、発想力の訓練にも役立ちそうな「デルブロ」だが、公式サイトの写真をいくつか見ているうちに「昔どこかで見たような……」というデジャビュがよみがえってきた。よくよく調べてみると、昔六面体のパズルとして流行ったルービックキューブの考案者が送り出した『ルービックスネーク(今では「マジックスネーク」)』とコンセプトの面で共通するところがある。「マジックスネーク」はすべての五面体が連結されたままで色々と形を作っていくパズルだが、「デルブロ」はこれをすべて別々のブロックと成し、さらに自由度を増したと理解すれば分かりやすいかもしれない。
今は発祥の地である香川県を中心に浸透している「デルブロ」。子どもだけでなく大人の「脳力」活性化にも役立つとして注目を集めている。ギフトショーでの引き合いもあり、今後全国展開も行なわれることだろう。
(最終更新:2013/09/08)
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