世にも奇妙な物語・20組の双子がいる学校
2007年09月20日 08:00
今や芸能人にも双子のペアをよく見かける昨今、双子そのもはさほど珍しいわけではない。一つの学校に1組や2組くらいはいることだろう。しかしそれがケタ違いの20組もいたら、やはり稀有な出来事であるに違いない。イギリス誌【DailyMail】は先日、20組もの双子がいる学校のことを報じていた。統計学上の詳しい計算は分からないが、恐らく天文学的な確率ではないかと思われる。
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「学校の教師は時々、目が疲れているのではなくちゃんと双子が双方ともいるかどうかをしっかりと見定めねばなりません」という冗談にもならないような書き出しで始まるその記事では、イギリスのCheshire(チェーシャー)州にある学校で20組もの双子が集まったことを紹介している。しかもそのうち4組は今月編入されたのだというから驚き。何か双子をひきつけるような怪奇現象的磁力でもその学校に働いているのだろうか。
勢ぞろいした双子達
Northwichの近くにある私立Hartford学校ではこの現象をして「出席を取るのがちょっと大変だね」と小話的なコメントをしたものの、双子への取り扱いに関する豊富な経験を得たため、現在ではこの学校は双子を教育する専門的な機関としての位置づけも与えられているという。
小学校に通う子どもたちの学費は年間6060ポンド(140万円)もかかるが、双子の場合は10%の割引があるとのこと(これが「磁力」の一つのようだ)。また学校の仕組みや施設も色々と配慮がなされており、双子たち自身にとっても良い環境であるとのコメントがよせられている。自分たちだけでなく、自分の身のまわりにも自分と同じような双子が大勢いるからだ。
もちろん他の生徒も先生も、双子達を「1セット」として扱うことは決してなく、一人一人を個性ある個人として尊重している。それが彼ら・彼女らにとって最善の手法なのだという。いわく「たとえ見た目がまったく同じでも、彼らが双子であることを忘れ、個人として扱って下さい。それが大原則なのです(The golden rule, of course, is to treat them as the individuals they are. Forget they are twins, even if they look alike.)」。
だが同時に教師陣は、時々双子のそれぞれを間違えてしまう場合もあることを認めざるを得なかった。「入れ替えられても気が付かないほど似ている双子もいるので、間違えてしまうこともある」。
なお元記事では(イギリスでの話として)不妊治療の結果の可能性を指摘すると共に、1980年には52人に1人だったのに対し、現在では34人に1人が双子の片割れと言及している。単純計算だが、クラスに1人は双子の片方がいることになる。
双子と一言でまとめても多種多様で、「瓜二つ」な組合わせもあれば、見た目はまったく別の兄弟姉妹なものもいる。見た目だけでなく性格まで似ている場合も、別な性格の場合もある。どのようなものであるにせよ、今回の「双子がいっぱいな学校」の教師が述べているように、1セットとして扱うのではなく一人一人個性あふれる個人として付き合うのがあるべき姿なのだろう。
(c)2007 Associated Newspapers Ltd
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