シーチキンも約1割値上げへ・はごろもフーズ、きはだマグロ製品値上げ

2007年09月08日 12:00

時節イメージ【はごろもフーズ(2831)】は9月7日、きはだマグロを主原料にしたツナ缶詰の参考小売価格を10月1日出荷分から、1割前後値上げすると発表した。マグロの需要拡大やマグロそのものの不漁、油の価格上昇などが主原因としている。例えば85グラムの「シーチキンL」は175円から190円に、8.6%の値上げとなる(【発表リリース、PDF】)。

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「はごろもフーズのツナ缶」といえばシーチキンがもっとも名を知られている。ツナ缶詰分野ではシーチキンなどで、はごろもフーズが過半数のシェアを確保している。すでに昨年9月には販売条件を見直し(卸価格の引き上げ)をしているが、今回はさらなる値上げとなる。値上げ率は8.6%から最大で13.0%。

値上げの理由についてはごろもフーズ側では「主原料のきはだマグロの不漁などで価格が上昇(3月以降に急上昇している)」「食油などのその他の原材料価格も上昇している」の2点を挙げている。

なお、かつおを原材料とするツナ缶(シーチキンマイルド)についてはすでに8月1日出荷分から、10%弱の値上げを実施している。こちらの場合も同様に、原材料の値上げを理由としている(【発表リリース、PDF】)。

かつお原料のシーチキンに関する値上げの際には「コスト増加を、生産効率の向上・諸費用の節減などさまざまな内部努力で価格維持につとめてきました(略)現行価格での販売は大変厳しい環境となっています」と説明している。しかし今回の値上げ発表の際にはコスト増加へいかに対処してきたかの言及が無く、すでにお手上げだった様子がうかがえる(すでに昨年9月で値上げている、という理由もあるが)。

主要原材料のかつおなど魚類の価格高騰には「環境の変化や乱獲による自然資源そのものの減少」「中国など中興国の消費量増大による食料品需要拡大」「漁船の人件費、石油価格の上昇を起因とする燃料費の高騰」など、複数の原因がある。企業努力で吸収しきれないとなれば仕方ないのかもしれないが、消費者にとっては1割の値上げは非常に痛い話ではある。

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