日本製粉も業務用小麦を値上げ、11月1日から
2007年09月26日 19:35
製粉業界第二位の【日本製粉(2001)】は9月26日、11月1日から同社製業務用小麦粉を値上げすることを発表した。10月1日から小麦の政府売渡価格が改定されることなどに伴うものとしている(【発表リリース】)。今後小麦粉を原材料に用いたパンやめん類など「粉系食品」の価格も値上がりが予想される。
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値上げが行なわれるのは、パンやお菓子、めん類などに使われる業務用の小麦粉。25キログラムあたり種類に応じて、110円から180円値上げされる。具体的な値上げ幅は次の通り。
・業務用強力、準強力粉……180円
・業務用中力粉……155円
・業務用薄力粉……150円
・業務用内麦主体粉……110円
(すべて値上げ幅、25キログラム当たり、税別)
先に【業務用小麦粉値上げへ・パンやラーメン価格にも影響か】で報じた、業界最大手の【日清製粉本社グループ(2002)】と比較すると、やや今回の日本製粉の値上げ幅の方が大きい(なお日本製粉も日清製粉同様、【5月にも小規模の値上げを実施している】)。
ちなみに日本製粉の業務用小麦粉の価格についてだが、先の日清製粉と比べると楽天市場上での販売もほとんど行なわれておらず、わずかに一種類『さぬき菊 25Kg(代表的うどん用粉-中力粉)』のみ見つけることができた。こちらは販売価格が税別で4407円とされており、これを仮に上記値上げ幅に当てはめると3.5%の値上げとなる(奇しくも先の日清製粉における概算値と同じ)。
今回の日本製粉の値上げも先の日清製粉同様に「小麦の政府売渡価格が、5銘柄平均で10%の引上げとなったことに伴」うものだが(【パンやうどんなどの値上げも?~輸入小麦の政府卸売価格、10月から10%引き上げ】)、政府売渡価格の値上げ幅10%と比べるとまだおとなしいものなのかもしれない。
これと前後して、バイオエタノールの需要増加や原油高など他の理由もあるが、粉系食品(ラーメンやパンなど)の値上げ、価格据え置き・分量削減による実質値上げが大手メーカーから相次いで発表されている。ただでさえ内需拡大による「本質的な景気回復」が求められている昨今、消費財の価格値上げは需要と購入モチベーションを引き下げる大きな原因となりうるため、単に「商品価格が上がって財布のヒモが厳しくなる」云々以上の注意が必要になる。
(最終更新:2013/09/02)
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