ワンセグ携帯が出荷累計1000万台突破
2007年09月12日 06:30
【電子情報技術産業協会(JEITA)】は9月11日、携帯機器向け地上デジタル放送「ワンセグ」を受信できる携帯電話の累計出荷台数が、2007年7月末で1000万台を突破し1177万5000台になったと発表した。7月単月のワンセグ対応機種の出荷台数は186万9000台となり、前年同月の31万台から約6倍に跳ね上がったという(【参考:日経新聞】、JEITAのサイトではまだデータが更新されていないため)。
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ワンセグとは地上デジタル放送の一つで、簡単にまとめると「移動中の携帯端末でテレビを見るためのもの(システム)」。放送用のチャンネル(セグメント)のうち1つを使っているため「ワンセグ」と呼ばれている。映像と共にさまざまな付随データを同時に用いることができ、携帯でも映像と共に各種関連情報(音楽番組なら流れている曲の歌手や販売データや字幕など)を提供するサービスを構築できる。現在では連動する情報サービスがまだ普及していないため、「単にケータイでテレビも見られる」程度のものでしかない。
しかし「携帯電話」が「携帯テレビ」としても使える機能はそれなりに魅力的なようで、利用者からのニーズも高い。【au(KDDI(9433))】は今年の春からワンセグ機能を新機種の標準機能として搭載することを決めているし、【NTTドコモ(9437)】や【ソフトバンクモバイル(9984)】でも多数の機種で導入を進めている。
【JEITAの発表ページ】には月次数字の推移が掲載されているが、今年の2月以降毎月のワンセグ対応携帯電話の売り上げが急増しているのも、各キャリアが春から攻勢をかけた結果といえるだろう。また、7月時点における携帯電話総数は9855万3200台であり、全体において11.9%がワンセグ機能搭載の携帯電話という計算になる。
全体からみればまだ1割強に過ぎないワンセグ機能搭載の携帯電話だが、今後「テレビが見られるのなら見られないよりは良い」という考え方もあり、auが全機種対応方針を貫いていることもあわせ、急速に普及するに違いない。ますます携帯電話が情報ツールとして便利になっていくことだろう。もっとも、NHKの受信料問題やコマーシャル・番組の視聴率など、これまでに無かった事態に対し既存の「仕組み」がどのように対処していくのか、気になる点もあるが……。
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