携帯への賛否両論・子どもに携帯を持たせる理由、持たせない理由

2007年08月24日 06:30

子どもと携帯イメージ【日経パソコンオンライン】が8月17日に発表した統計データによると、自分の子どもに「子ども専用の携帯電話」を持たせた理由でもっとも多かったのは「常に連絡できるようにしたかったので」という回答だったことが分かった。さまざまな子どもが絡んだニュースが報じられる昨今、親が子どもを見守るツールとして携帯電話を利用していることが分かる。

スポンサードリンク

今調査は5月14日から22日までの間に日経BPのウェブサイト上で実施したもので、有効回答数は466人。対象となった子どもの男女比は237対229。また、今記事における「携帯電話を持たせた大人」「持たせない大人」は先の【小学校高学年でも携帯電話は4人に1人が持っている】でそのように回答した人が対象。

まず、子どもに携帯電話を持たせている大人(親)にその理由を尋ねたところ、「常に連絡したかったので」がもっとも多く32%を占めた。

子どもに携帯電話を持たせた理由(二つまで複数回答可)
子どもに携帯電話を持たせた理由(二つまで複数回答可)

次いで「高校入学を機に」が30%を占めていて、現在携帯電話を子どもに持たせている親の3割が「高校入学のタイミングで買い与えている」ことが分かる。これは先の「小学校高学年でも携帯電話は4人に1人が持っている」で紹介したデータ(中学生では48%だった普及率が高校生になると91%に跳ね上がる)を裏付けるものとなっている。

トップの理由や第3位の「塾や習い事に通うようになったため」などは、学校と自宅のみを行き来する生活習慣でなくなった子どもたちに対し、子どもの安全をいつでも気にして把握したい親の気持ちを反映したものとなっている。最近ではこのようなニーズに応えるべく、【キッズケータイSA800i】など子ども向けの機能を充実させた携帯電話も多数発売されており、そのような機種の発売をきっかけに買い与えた親も11%いることが分かる。

一方「子どもに携帯電話を持たせていない大人(親)」にその理由を聞いたところ、「年齢的にまだ早い」がトップを占めた。

子どもに携帯電話を持たせていない理由(三つまで複数回答可)
子どもに携帯電話を持たせていない理由(三つまで複数回答可)

なぜ「持たせる理由」は二つまでで「持たせない理由」が三つまでなのか、質問側の意図が図りかねるところはあるが、それはともかくとしてダントツなのは子どもの年齢の問題。「持たせていない」層は子どもの年齢が上がるにつれて少なくなることを考えると、「年齢的にまだ早い」と答えた大人の大部分は、子どもの年齢が小学生以下、あるいは中学生くらいまでだと思われる。

発生する電話料金や子どもへの刺激のことを考えると、たとえ「子どもの塾通いなどで親が場所の確認をしたくとも、子どもに与えるデメリットを考えたらこの年ではまだ買いあたえるべきではない」と判断したのだろう。

そのほかに「ゲーム機などと同様、安易に与えるべきものではない」「出会い系サイトなどの有害な面が心配」など、携帯電話の暗部を気にする親の心境が具体的に現れているのが分かる。

携帯電話を持たせるにしても持たせないにしても、親の子どもへの愛情がひしひしと伝わってくる調査結果といえよう。

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

スポンサードリンク



 


 
(C)JGNN||このサイトについて|サイトマップ|お問い合わせ