米マテル社、中国製のおもちゃを多数新たにリコールへ

2007年08月15日 08:00

サージ(Sarge)イメージアメリカのおもちゃメーカー最大手の【マテル社】は8月14日、2007年5月から7月の間に生産された、「サージ(Sarge)」と呼ばれる車型ミニカーの自主回収を始めたと発表した。規定量を超えた鉛が含まれた塗料が使われていることが判明したため。同おもちゃはアメリカ国内で25万3000個、アメリカ以外の国で18万3000個、計43万6000個に及ぶという(【発表リリース】)。

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マテル社ではすでに8月1日に、傘下ブランドの「フィッシャー・プライス」の大規模なリコール(中国製のおもちゃ150万個)をしているが、そのリコールの調査過程で今回の問題が発覚した。「サージ」の作成にあたった「アーリー・ライト・インダストリアル」はおもちゃの塗装を中国の下請け会社に依頼していたが、その下請け会社はマテル社との契約によれば本来アーリー・ライト社が提供された塗料を使用しなければならなかったのに、指定外の塗料を使ったという。

該当する「サージ」。
該当する「サージ」。

マテル社では今件を受けて、使用塗料のチェック、下請け会社への管理、販売前のおもちゃのチェックの3点について、体制をさらに強化していくと言及した。

さらにマテル社では2002年1月から2007年1月31日までに発売された磁石を含むおもちゃ多数も自己回収をすると発表している。アメリカの政府調査機関である【消費者製品安全委員会(CPSC)】の発表によれば、バットマンやバービー(のセットに含まれる備品)、ディフォルメされた犬「ドギー」など合わせて730万個(【総括リリース】)に及ぶ。

該当するバットマンやバービーの人形。使われている磁石が問題とのこと。
該当するバットマンやバービーの人形。使われている磁石が問題とのこと。

なおこちらも製造元は中国だが、上記の「サージ」のように下請け側で不法な作業が行われたのではなく、企画そのもの(小さな磁石を子どもが飲み込むと危険)に問題があったため、製造元に責があるわけではない。とはいえ、安全管理の面で中国製商品への風当たりは今後ますます強くなることだろう。

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