サイトを勉強や趣味で見たり、ゲームをしたり……子どものパソコン利用目的

2007年08月13日 08:00

親子でパソコンイメージ【日経パソコンオンライン】が8月10日に発表した統計データによると、自宅に子どもがいる家庭の約8割で、8割以上の親が子どものパソコン利用目的を何らかの形で把握していることが明らかになった。また、親が把握している「子どものパソコン利用目的」はウェブサイトの閲覧やゲームがメインで、教材の使用やメールは比較的少なく、心配ネタの一つとされる掲示板・チャットはさらに少ないという結果が出た。

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今調査は5月14日から22日までの間に日経BPのウェブサイト上で実施したもので、有効回答数は466人。対象となった子どもの男女比は237対229。ただし今調査結果は「大人(親)から見た子どもの実情」であり、子ども自身の申告ではないため、「真相」と多少のずれが生じている可能性を考慮してデータを見る必要がある。

親から見て、「自分の子どもがパソコンをどのような目的で使っているか把握しているか」という問いには、「ほとんど把握している」が43%、「ある程度把握している」が同率で43%となり、あわせて86%と9割近くが「子どものパソコン利用目的を(多かれ少なかれ)把握している」という結果が出た。「あまり把握していない」10%、「ほとんど分からない」2%を足した「どちらかといえば把握していない」派12%はともかく、ほとんどの親が「自分の子どもがパソコンで何をやっているのか分かっている」と考えていることになる。

子どもがやっていることの把握には自信があるように見える親たちだが、実際にどのようなことをしているのか、その具体的内容について答えてもらった。

親が把握している、「子どもがパソコンで行なっていること」
親が把握している、「子どもがパソコンで行なっていること」

一位は「趣味のウェブサイト閲覧」。子ども向けの【Yahoo!きっず】【キッズgoo】、それに以前推測したようにアニメ関係のサイトを好んで見ているとのこと。二位には「ゲーム」と入っているがそれ以上の説明がないため投票者がどのような意図で選択したのかは不明。インストールタイプのパッケージソフトというより、ウェブサイト上で楽しめるカジュアルゲームがメインと思われる(多人数同時参加型のオンラインゲームは九位・12%)。

三位は「勉強のためのウェブサイト閲覧」。四位の「学習教材」とあわせ、【以前内閣府による子ども自身に問い合わせた調査でも判明している】ように、宿題調べのツールとしてパソコン(インターネット)を用いる傾向も大いにあるようだ。また、「学習教材」は特に英語学習で積極的に使われているとのこと。確かにリスニング(耳で聴く)と反復学習、さらには実際に入力しての打ち込みができる「パソコン上の学習」は、英語学習には向いているかもしれない。


元記事では「自分のブログ・サイトを開設している子どもが少ない」ことに意外性を感じている、という感想が述べられている。回答上は7%しかいない。しかしこれはあくまでも「親が把握している」値であること、対象の約6割が小学生までの低年齢層であることなどを考えれば、むしろこのくらいの値で当たり前のように見受けられる。ちなみに上記の内閣府調査でも(子ども自身に問い合わせたにも関わらず)「自分のサイトやブログ、日記を創ったり更新する」は小学生で2.7%、中学生で10.6%、高校生ですら15.6%しかいない。今回の調査が小学生をメインとしていることを考えると、むしろ7%でも高いかもしれない(ただし内閣府調査でも子どもが「本当のこと」を話しているという確証はないのだが……)。

趣味や勉強で検索エンジンを使ってウェブサイトを見たり、ゲームを楽しんだりと、ごく普通の家電としてパソコンが日常生活に溶け込んでいるようすが分かる今回の調査結果。親の「パソコンのことだって、自分がしっかり把握している。大丈夫だ」という自信が見え隠れするようすもうかがい知れる。その自信がどこにあるのか、そして裏づけはあるのか、不安要素はないのか、などについては今後の発表データで明らかになるだろう。

なおお気づきの通り一連の日経パソコンの調査は、内閣府が行った「子どもに直接問い合わせた調査」と多分に被っているところがある。両者のデータを比較すると、また新しい発見があるかもしれない。


■関連記事:
【幼稚園児でも6割弱がパソコン経験者! 子どものパソコン利用実態調査】

(最終更新:2013/08/20)

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