三菱商事が国産バイオエタノール製造事業に資本参入
2007年08月08日 08:00
[三菱商事(8058)]は8月7日、JA(農協)グループ北海道が設立した「北海道バイオエタノール(株)」から3億円の増資引き受けを行い、JAグループに次ぐ第二株主になり、国産最大規模の輸送燃料用バイオエタノール製造事業に参画すると発表した(【発表リリース、PDF】)。
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今件は先に【年間3.1万キロリットルを生産へ・農水省、バイオ燃料の生産拡大に向けて3事業計画を採択・支援】で報じた、【農林水産省】が「原材料の調達からバイオ燃料の流通まで一環した製造工程の構築」に対し補助金を提供し、開発を促進するというプロジェクトの一つ。【三菱商事とキリンビール、バイオエタノール製造施設建設を受注】にもあるように三菱商事はすでに施設建設の案件を受注し、バイオエタノール製造に関するノウハウや経験を得るチャンスを獲得していた。
今回さらに増資を引き受け第二株主になることで、より一層今プロジェクトとの結びつきを強め、バイオエタノール製造を含むバイオ燃料ビジネスへの取り組みを強化していく。今プロジェクトに限っても、現状では規格外の小麦を用いるが、将来的には北海道で発生する稲わらや麦わらなど、農業・林産分野の未利用資源を利用し、日本でもっとも豊富な非食料のセルロース原料を利用したバイオエタノールの製造・研究の拠点を目指していくとしており、期待が持てる。
生産量そのものは大したものではないが、今後日本国内におけるバイオエタノール事業のさきがけとなるよう、三菱商事には気合を入れてほしいものである(だからこそ増資まで引き受けて本格的に参画したのだろうが)。
(最終更新:2013/08/20)
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