ジャスダックによる新市場「NEO」が8月13日から新設
2007年08月11日 12:00
ジャスダック証券取引所は8月10日、5月に名称を発表した新市場「NEO(ネオ)」について正式なロゴを発表すると共に、この新市場に関する規程の施行日を8月13日とし、市場を創設することを発表した(【発表リリース、PDF】)。なお現在のところこの新市場NEOに上場する企業は確認されていない。
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すでに【ジャスダック創設の新市場名は「NEO(ネオ)」】で解説したように、ジャスダックでは、「将来性のあるテクノロジー開発やビジネスモデル展開を行う成長の可能性を有する企業を支援することを目的」として新市場の創設を決定。「新しい」「最新の」という単語直接の意味の他に、「New(新しい)」「Entrepreneurs'(起業家達の)」「Opportunity(機会)」、さらには「New(新しい)」「Evalution(評価)」「Opportunity(機会)」の意味もある「NEO」を市場名として決定していた。
今回発表された「NEO」のロゴマーク
NEOではジャスダックと比べてさらに上場基準がゆるい(例えば株主数はどんな単元数であろうと300人以上いればよい、利益額についてしばりはない、純資産額が直前事業年度の末日で「マイナス」でなければよい)代わりに、事業の経過年数について「成長可能性のある新技術やビジネスモデルに基づく最初の売り上げ計上から、10年以内であること」が求められるなど、将来性に関するルールが設けられている。さらに四半期ごとにマイルストーン開示(3年以上の事業計画を事前に発表し、その計画がどこまで進んでいるかを示す)が義務付けられている。
ジャスダックは新興企業向け市場というイメージがある。しかし現実には上場基準が東証一部と比べるとゆるいことなどから、単に「ハードルが低いから」という観点でジャスダックを選ぶ企業も多く、結果として新興企業向けと言い切れない状況にある。新市場NEOの創設でジャスダック側としては既存イメージを払しょくする考えもあるのかもしれない。ただしそうなると、ジャスダックそのものの存在意義が薄れてしまうということも考えられるのだが。
ちなみに「NEO」をそのままかな入力モードで打ち込むと「みいら」になる。「NEO」に上場した企業が投資家から見ればミイラだのゾンビだのと言われかねないようなものばかりにならないよう、ジャスダック側も上場前はもちろん上場後も監視の目を光らせ、必要とあらば必要な措置を関連企業に実施する厳しい態度をとってほしいものである。
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(最終更新:2013/08/20)
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