電子マネー 使ってるのは約7割 使われてるのは電車やコンビニ

2007年08月10日 06:30

Suicaイメージ【Japan.Internet.com】は8月8日、電子マネーに関する調査結果を発表した。それによると調査対象の98.1%の人が電子マネーを知っており、そのうち実際に利用している人は71.3%という結果が明らかになった。また、利用している場所は「電車」がもっとも多く、次いで「コンビニ」「地下鉄」の順。日常生活で必要不可欠なインフラで、ごく普通に使われている情景がうかがい知れる。

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今調査は7月30日に官公庁・民間企業に勤める20~60代の男女330人を対象に行なったもので、男女比は83.7対12.7。年齢層では30代がもっとも多く43.0%、ついで40代が36.4%などとなっている。また地域別では関東が47.3%、東海が34.8%、近畿が16.1%など。実際には電子マネーを知っていたのは対象330人のうち324人だったため、この324人から有効回答を得ることができた。

電子マネー普及率は
6~7割

電子マネーを知っている人のうち、実際に利用しているのは全体の71.3%にあたる231人となり、7割以上の人が使用している結果が出た。似たような調査では【電子マネーの利用率は6割、一番人気はスイカ(Suica)】にもあるように楽天リサーチ調査で6割程度という値が出ている。これらのことから、大体6割~7割の範囲で電子マネーが世間一般に普及していると見てよいのではないだろうか。

さて電子マネーは対応している場所でならどこででも(使える範囲内で)利用できる、兌換性の高いサービスではあるのだが、実際にどのような場所で利用されているのだろうか。この質問には「電車」と回答した人がもっとも多く76.6%を占めた。

電子マネーを利用している場所(複数回答)
電子マネーを利用している場所(複数回答)

「電車」向け電子マネーといえば「スイカ」や「パスモ」が頭に思い浮かぶ。バスでも電車でも使える「パスモ(PASMO)」はあまりにも人気が出すぎて品切れ状態が続き、しばらくは定期券以外の販売が停止されていたが、【9月10日から定期券以外の販売も再開される(リリース、PDF)】こともあり、ますます利用率は高まるだろう。

また対応種類はチェーン店によってまちまちだが、ほとんどのコンビニでも電子マネーが採用されている。「ちょっとした買物」をすることが多いコンビニでは、わざわざサイフからお金を出したり、小銭を受け取るのも面倒な状況(時間が足りない、1品買い)が良くある。そのような時に電子マネーで「タッチでピッ」とするだけで支払が出来るのは非常に便利といえる。つい利用したくなるのも道理といえよう。

その他「地下鉄」や「バス」など、上記「スイカ」「パスモ」などの電子マネーが共用できるインフラが上位についている。コンビニ以上に時間との戦いを強いられる交通機関では、手間がかかる切符購入や定期券・切符の出し入れより、タッチするだけで支払・確認ができる電子マネーはありがたい存在だろう。

一方、「ネットショップ」や「ホテル」など、すでにクレジットカードが普及している場所や「衣料品・ファッション雑貨店」など高額商品を購入する場合が多い場所では、電子マネーの利用率は低い。元記事中にもあるように、電子マネーにおける利用金額は低額の傾向が強い。気軽に使えるということは逆に考えれば気軽に「第三者に使われうる」。この点で電子マネー側でもチャージ上限を設けている場合もあるし、利用者もあえて高額をチャージしていない場合も多い。安全面から高額商品の購入では電子マネーの利用は避けられているのだろう。

一方、電子マネーの存在を知っているが現在使っていない人に、「今後電子マネーを利用したいか」とたずねたところ、4割の人が「はい」、4割近くが「分からない」と回答した。

(電子マネーを使っていない人に)今後電子マネーを使いたいか
(電子マネーを使っていない人に)今後電子マネーを使いたいか

「はい」と答えた人は電子マネーの便宜性を知った上で今後利用したいということなのだろうし、「いいえ」と答えた人は色々な事情や心情(セキュリティが信用ならない、お金を使いすぎてしまうかも、管理が面倒など)から否定しているのだろう。気になるのは「分からない」が4割近くに登っていること。

具体的な理由が語られていないが、自由記入欄には「カードの共通化」「セキュリティの整備」「チャージが面倒」などの意見が多く見受けられたとの表記が見られる。【電子マネー、皆が望むのはやはり「統一を」で56.5%】にもあるように、他の調査結果でも「種類が多すぎて困る」という意見が多い。「分からない」意見の人は単に「分からない」のではなく、乱立している現状を静観し、ある程度主力勢力が台頭するのを待っているだけなのかもしれない。

そう考えれば状況次第では「分からない」の人も多数が「はい」に移ることだろう。そして電子マネーの普及率もますます高まるに違いない。


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(最終更新:2013/08/20)

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