「通信費 家計をじわじわ 圧迫中」5~10%は平均的か!?

2007年08月07日 06:30

インターネットイメージ【Japan Interet.com】が報じたところによると、生活費全体に占める通信費の割合の月平均は「5%以上10%未満」が3割強、「5%未満」「10%以上20%未満」がそれぞれ2割5分強という結果だった。この結果から元の調査結果では「5~10%程度であれば平均的家庭かも」と結論付けている。

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今調査は30代から50代の既婚女性331人に対して行なったもので、年齢層別では30代がもっとも多く59.8%、ついで40代28.4%、50代11.8%。「家庭で通信費そのものを支払っていない」と回答したのはわずか2人に過ぎなかった。データそのものがそれほど多いわけではなく、世間の実情とややぶれが生じている可能性を考慮する必要がある。

複数回答でそれぞれの種類の通信費の支払の有無についてたずねたところ、「携帯電話通信料金」と答えた人が322人ともっとも多く、次いで「固定電話通信料金」の309人、「固定インターネット接続料金」の287人という結果が出た。

家庭で支払っている通信費の種類
家庭で支払っている通信費の種類

通信費を支払っている≒その通信手段を利用しているということを考えると、固定電話以上に携帯電話が普及している状況を裏づける一つのデータといえるだろう。

それでは具体的に、携帯電話や固定電話、インターネットなどの利用料を合わせた「通信費」はいくらくらいになるのか。月額平均をたずねたところ、「1万円以上2万円未満」の項目がもっとも多く過半数の53.2%を占めた。

月額総通信費
月額総通信費

第二位と第三位の項目の値が微妙なので受け取り方が難しいが、「2万円未満が76.3%」と見ることもできるし、「1万円から5万円が76.3%」と見ることもできる。奇しくも各項目を足した両範囲が同じ値となっている。

むしろ最後のグラフ、「生活費全体に占める通信費の割合」を見た方が、通信費における事情をよく把握できるかもしれない。

生活費全体に占める通信費の割合
生活費全体に占める通信費の割合

もっとも数が多いのは「5%以上10%未満」で31.3%。「過半数」のカテゴリを作ってみると、「10%未満」(「5%未満」+「5%以上10%未満」)と「5%以上20%未満」(「5%以上10%未満」+「10%以上20%未満」)の2項目を形成することができる。第二位の選択肢はいずれも「5%以上10%未満」と隣接し、両者は「5%以上10%未満」をはさむ状態であることを考えると、単項目での平均値は「5%以上10%未満」と見て良いだろう。


現在はほとんど用いられていない指標だが、「生活費全体に占める食費の割合」を「エンゲル係数」と称していた。これはどんな家庭でも食費そのものに大きな差異はないだろうとの考え方から、「生活費全体に占める食費の割合を計算することで、その家庭の豊かさを概算することができる」というものだった。しかし最近では「食」そのものをレジャーとして楽しむ傾向があり、食費について一概にそのような考えが正しいとはいえないことから、あまり用いられていない。


「通信エンゲル係数」は
5%以上10%未満が平均!?

また不動産の世界では「生活費全体に占める家賃・住宅費の支払額は20%前後が適切」といわれている。これより多い場合は住宅費が生活費を圧迫しているので家賃が高すぎる、安い場合には「もう少しグレードアップした家に住んでもよいのでは」という指標になるわけだ。

今回計測された「通信費」を見てみると、特に携帯電話の部分で家庭による違いが推測されるものの、定額制の普及で「携帯」「固定」「インターネット」の3本柱による「通信費」の総額(絶対値的な額)は大きなぶれは生じていないことが分かる。これをして元記事では「通信費を用いた『通信エンゲル係数』」なるものを提唱しているが、なるほどそういう考え方もできると納得させられるだけの結果は出ているといえよう。

今調査結果では「通信エンゲル係数」は「5%以上10%未満」が平均値らしい、という答えが出た。あなたの家計の係数はどれくらいだろうか。一度計算してみると面白いかもしれない。

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