「情報不足」85.2%・「もっと真面目にやれ」84.4%~年金問題での社会保険庁への評価
2007年08月31日 08:00
データの管理不足や記録消失、届出年金保険料の横領にサボタージュ、果てには政争の具への悪用などさまざまな問題が続出し国民から不信の目を一気に集めている社会保険庁における年金問題について、gooリサーチが緊急調査を実施したところ、社会保険庁の情報提供は「不足している」と考えている人が85.2%にも登ることが明らかになった。また、現在の社会保険庁の取り組みについて「低く評価している」、つまり「もっと真面目にやれ」と考えている人は84.4%にも達していることも判明した(【発表リリース】)。
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今調査は7月23日から27日までの間、インターネット経由で行なわれたもので有効回答者数は3万4428人。男女比は49.5対49.6(不明0.9)。年齢層は30代が最も多く37.1%、次いで40代の25.3%など。
社会保険庁からの情報提供について「どちらかといえば」「まったく」をあわせた「情報提供が不足している」という回答をした人は合わせて85.2%に達している。
年金問題について現在の社会保険庁から十分に情報が提供されているかどうか
「十分に提供されている」という回答は0.6%でしかなく、事実上ゼロに等しい。「どちらかといえば提供されている」も1割に満たず、ほとんどの人が情報は不十分であると認識しているのが分かる。
さらにこのような状態の社会保険庁に対し、年金問題においてはどのような評価を下しているかをたずねたところ、「低評価」の回答が84.4%となった。
社会保険庁の現在の年金問題への取り組みに対してどのような評価を持っているか
「情報不足」81.1%
「もっと真面目にやれ」83.2%
が社会保険庁への意見
こちらも高く評価しているは1割にも満たない。特に「非常に低く評価している」が単独で6割近くを占めているあたり、回答者の「心の声」が聞こえてくるのは気のせいだろうか。
同調査では社会保険庁の「年金問題に関する情報発信そのものを目にしたことがあるか」という問いも行なっており、「情報を見たことがある・なし」と上記2設問との関連性にも語られている。詳細は元データで確認して欲しいのだが、たとえば情報発信を実際に見たことがある人ですら、「情報提供が不足していると考えている人は81.1%」「低く評価している人は83.2%」など、社会保険庁の現在の姿勢がどのように一般社会から見られているのかが一目で分かるデータが導き出されている。
「やるべきことすらやってない」「もっと真面目にやれ」「ふざけるな」という意見がデータの端々から聞こえてきそうな調査結果だが、これは自体そのものの大規模さ・重大さだけでなく、大きく騒がれだし指摘されはじめた昨年以降においても(改善の取り組みや姿勢は見られるものの)相変わらず問題行動が数多く見受けられることや、過去の問題に対する隠ぺい工作、作業そのものへの取り組みへのサボタージュ、さらには政争の具や取引材料として利用され、肝心の問題への追求逃れを図ろうとする当事者(自治労など)たちの様子が伝えられていることが大きな原因だと思われる。
年金保険料の横領問題一つとっても、いまだにほとんどの事例が「資料がない」「当事者がいない」「責任が問えない」との理由で追求されていない始末。一般企業なら懲戒解雇は当然で、刑事事件として告発されるのが当然であるにも関わらず、である(アメリカなら数千人単位の逮捕者が出てもおかしくない事態だ)。
また、これまで年金は「今後日本の人口構成が高齢化社会となり、逆ピラミッド型になる。一人の老人を支える若年層の数が減り、大変なことになるよ」という観点で将来が不安視されていた。しかし実際にはそのような警告をしていた社会保険庁自らが、それ以上の問題を自ら作り出してきたことが判明したことになる。今回の調査結果は「裏切られた」「だまされていた」ということに対する怒りの結果とも受け止められよう。
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