彼女は夫のGerry氏と別居してすでに8年。一人で14歳の息子を育てるために郵便配達の仕事をしている。彼女はすでにその仕事を24年も続けているベテラン。ちなみに彼女の郵便配達での年収は2万1000ポンド(約500万円)。単純計算すると、彼女が当選した金額をまともに働いて得るには1700年近くかかることになる。

一等賞金3542万5411.80ポンドの小切手を手にするAngela Kelly嬢

これだけの大金を突然手に入れたKelly嬢だが、自分の息子は今住んでいるアパートから引っ越したくない・今の学校に通い続けたいと考えていることから、今の住処を変えるつもりはないという。ちなみに彼女と別居(離婚はしていない)している旦那Gerry氏は同じ職場で働いている。彼に対して彼女は「(法的には賞金の一部を渡す義務はないけれど)きっと私は彼に賞金の一部を渡すでしょう。それが彼にとっても幸せになることですし、私達はいまだにとっても仲良しなんですから」と語っている。彼は今件には一言も具体的には話さず、単に「Good luck, well done」(よかったね、やったじゃん)とだけ語ったとのこと。

元記事によると彼女は木曜日にロト形式の宝くじ「EuroMillions」を購入。この宝くじはジャックポット(Jackpot)のスタイル(当選者が出なかった場合、大当たりが出るまで賞金が積み立てられるシステム)を採用している。しかし彼女は何番を買ったのかを忘れてしまい、土日は気ままに過ごしたとのこと。そして上記にあるように月曜日に自分のくじをチェックし、自分が億万長者になったことに気が付いた。

その時彼女は自分の目を疑い、5人の同僚に当たっているのかを確かめてもらった。そしてそれが間違いでないことを確認すると、彼女は言葉を発することすらできず、座っている椅子を後ろにずらし、こうべを垂れたという。

「EuroMillions」ではこれまでにも2005年7月にアイルランドで6人の子どもを持つDolores McNamara嬢が7700万ポンド(182億円)を当てたたり、2006年2月には1.26億ポンド(300億円)の当選者が出ている。しかしイギリスでは(元記事では「アイルランド」はイギリスとは別扱いしている)今回のKelly嬢の当選額がもっとも大きな額となる。

関連記事ではこの「突然億万長者になった郵便配達のおばさん」がどのようなお金の使い道をするかについての取材記事も掲載されている。それによると、息子の学校の件もあるので引越しは後回しになるが、カナダやハワイに旅行に行き、別荘を建て、そして今の仕事を辞める予定であることなどが語られている。またいくつかの慈善団体にも寄付をする予定であるという。

息子はすでにプレイステーション3を買ってもらったそうだ。そしてquadbike(4輪車のバイク)がほしいとおねだりをしているとのことである。