「花粉症緩和米」出たら食べてみたい主婦は46.3%
2007年08月28日 08:00
モバイルリサーチなどを行なうネットエイジアは8月27日、「花粉症緩和米」に関する主婦に対する自主調査結果を発表した。それによると「花粉症緩和米が実際に発売されたら購入してみたい」と考えている主婦は半数近くに登り、通常のお米より多少高くとも需要は大きいとする答えも得られていることが明らかになった(【発表リリース】)。
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「花粉症緩和米」とは【農業生物資源研究所】が遺伝子組換技術を使って開発した「食べるだけで花粉症の治療ができるというお米」のことを指す(【該当ページ】)。正確には「スギ花粉症緩和米」で、お米の中にスギ花粉が持っている要素を遺伝子組換で組み込み、それを食することで身体をスギ花粉になれされ、過剰反応≒花粉症を抑えようというもの。マウス実験では70%ほどの症状軽減効果が見られたという(別資料ではマウスのくしゃみ回数が1/4に減ったという話もある)。
今回の調査結果はその「花粉症緩和米」について、自身、あるいは家族に花粉症の自覚症状がある主婦に対して携帯電話によるアンケートを行い、413人から得られた回答を元にデータ化したもの。調査期間は8月16日~19日。回答件数がやや少なめなので、世間の実情とは回答内容にぶれが生じている可能性を考慮した上で調査結果を見る必要がある。
●「花粉症で日常生活に支障」は8割以上
本人か家族に花粉症の自覚がある主婦を対象にした、という前提があるが、花粉症が原因で「日常生活に支障を来たしていると感じているか」との問いには、「非常に感じている」が29.4%、「ある程度感じている」が52.6%で、あわせて82.0%の人が「日常生活に支障をきたすと感じている」ことが明らかになった。また、すでに73.8%が「医薬品を使用」と回答しており、花粉症を立派な病気として認識していることが分かる。
●「花粉症緩和米」出たら買いたい人は46.3%
出たら欲しい主婦は
46.3%
では実際に「花粉症緩和米」が発売したら買いたいかどうか。元々花粉症な主婦への質問ということもあるが、「ぜひ買いたい」は8.5%、「どちらかといえば買いたい」が37.8%と答え、あわせて46.3%の人が購入意欲を持っていることが判明している。
特に花粉症で医師の診断を受けた経験がある人や、日常生活に支障を来している人の意欲は半数程度となっており、「わらをもすがりたい」気持ちであることが分かる。
家計を預かる主婦としては、「花粉症緩和米」の価格も気になるところ。そこで、通常買っているお米(5キロ)と、「花粉症緩和米」の付加価値分として「これくらいの価格なら我慢できる」とする価格を尋ねたところ、多少の価格アップなら許容できるという回答が得られている。
■普段の購入米価格(5キロ)
・1500円以下……31.9%
・2000円……20.9%
(2000円以上……36.6%)
■花粉症緩和米付加価値分
・2000円……38.2%
(2000円以上……56.5%)
普段のお米と比べて花粉症緩和米の場合、5キロあたりの単価で許容できる価格でもっとも多い層が500円ほど跳ね上がっているのが分かる。
花粉症緩和米は遺伝子組換作物なため、食物の生態系や生物学的な観点から反対する意見もあるが、その一方で「薬などを使わずに通常の食事で花粉症の治療効果が得られるならぜひ試してみたい」とする意見も多い(今調査では「買いたい」人の63.9%が「薬を服用せずに食事をするだけで花粉症治療効果が得られる」ことを期待している)。
人間に対してどの程度効き目があるのかは今後さらなる調査が必要になるであろうし、遺伝子組換作物であることの考慮・配慮も必要だろう。そのバランス感覚を忘れずに、多くの人を悩ましている花粉症治療に役立つ花粉症緩和米の、一刻も早い市場への流通を期待したいものだ。
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