「コロちゃん」コロッケ自己破産申請・負債総額25億円

2007年08月14日 19:30

「コロちゃん」イメージ[このページ(Sankei Webなど)は掲載が終了しています]など各紙が報じたところによると、コロッケのミニ店舗や移動販売車などによる販売形式でフランチャイズ店舗を全国展開している岐阜県の【コロちゃん】が名古屋地裁に自己破産を申請していたことが8月14日明らかになった(申請日は13日)。帝国データバンクによると負債総額は約25億円とのこと(同バンクのサイト上には該当データ無し)。「コロちゃん」のサイト自身では13時現在今件に関する告知は行なわれていない。

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「コロちゃん」イメージ同社の沿革記述ページによると「コロちゃん」は東海総合企画のフランチャイズ事業としてアンテナショップをオープン。目の前でコロッケをあげるスタイルや、小さなスペースで展開できる小回りの効く様式(最新のデータでは「2坪のスペースと開店資金280万円でスタート可能」「コロッケ原価率50.7%」「ロイヤリティは原価の7%か月3万円のいずれか」とある)、そして1個50円程度と安価な商品が消費者に受けて各報道で大きく取り上げられるなどし、参加店舗は急速に増加。2000年にはフランチャイズ店舗を大規模に展開するため「コロちゃん株式会社」が設立された。2002年12月にはシンガポール、2004年1月にはイギリスなど、海外にも進出。2003年には37億5000万円の売り上げをあげた。資本金は4億9062万円。

しかし一時資本・業務提携を結んでいた丸大食品との提携が2005年に解消されたあたりから競争の激化や不採算店舗が続出してその閉鎖などで売り上げは減少。元記事によれば2007年3月期には売り上げを27億円にまで落とし資金繰りも悪化していたという。7月には1度目の不渡りを出し、スポンサーを見つけることもできず、今回の申請となったとのこと。

なお現時点で直営店は50店舗ほど、200店舗以上あるフランチャイズ店の一部はすでに営業を停止したという。また当方で確認したところ、楽天市場で展開している『同店の支店』も「改装中」の状態になっている。

「コロちゃん」イメージ今年に入ってからもTBS系の経済番組「がっちりマンデー」で報じられるなどマスコミ露出も多かっただけに、自己破産申請の報に驚いている人も多いのではないだろうか。民事再生法や会社更生法の適用ではなく「自己破産」の申告のため、事業の継続は不可能と判断したのだろう。

当方はといえば実際の店舗を見た機会はないものの、ミニショップタイプのフランチャイズ店舗の代表例として何度と無くメディアで目にしていたし聞き及んでもいた。コロッケという庶民的な料理を安価に提供する身近なお店なだけに好感触を持っていたのだが、このような事態になって残念でならない。


(最終更新:2013/09/02)

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