20で「幸」、30で「愛」、40になると「忍」……専業主婦の結婚観
2007年08月16日 19:35
生涯学習のキャッチコピーで有名なユーキャンは8月9日、子どものいる専業主婦を対象に行なった意識調査の結果を発表した。それによると「結婚」についての思いを漢字一文字で表してほしいという問いに対する答えとしてもっとも多かったのは「幸」と「忍」という、相対する漢字であることが明らかになった。また年齢によって上位にくる漢字に違いがあり、年を重ねるにつれて「結婚」に関する思いも微妙に変化することが、表される漢字から推測される(【発表リリース、PDF】)。
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今調査は20代から40代の、子どもがいる専業主婦合わせて300人に対し、6月21日から27日までの間にインターネット経由で行なったもの。約半数の154人が3歳までの乳幼児を末子に持つ。
●全体的には「幸」と「忍」がトップ
全体的な得票集計としては、「幸」と「忍」が同数を経て一位になった。似たような漢字ならともかく、まったく相反する意味を持つ漢字が同票で一位になるあたり、結婚観は複雑で多種多様、人それぞれであることがうかがい知れる。
「結婚観を漢字一文字で」全体・上位五位まで抜粋
「幸」<「忍」+「耐」
ただし、第三位の「耐」は第二位の「忍」と非常に似通った内容ともいえる。「耐え忍ぶ」という言い回しが理由で用いられているほどである。その点を考慮すると、専業主婦にとって「結婚」とはどちらかというと「辛い」という心境が強いのだろうか。そういえば、「幸」という漢字は一本横線を抜くと「辛」という文字になるものだ。
やや救われるのは、第四位に「愛」、第五位に「絆」とポジティブな理由と共に好意的に解釈できる漢字が続いていること。ここには掲載しなかったが、第六位以降も「やっぱり結婚してよかった」と思えるような漢字が続いており、「世の中そんなに捨てたものではないよね」という思いにさせてくれる。
また、「忍」という漢字だが、百人一首の有名な一句「忍ぶれど 色に出でにけり わが恋は 物や思ふと 人の問ふまで」にも使われているように、「思いを表現せずに心内に留めておく」という意味もある。大げさに「嬉しい、幸せっ」と表現することはないけれど、相手(この場合は夫)を想う心は果てしないものです、という意味で「忍」を取り上げたのでは……という推測は好意的に考えすぎだろうか(笑)。
●年齢別では年を経るにつれて「耐え忍ぶ」感が増加!?
今調査では年齢別の集計も取られている。それを見ると次のようになる。
年齢層別「結婚観を漢字一文字で」
20代は結婚して間もなくであり、幸せ一杯の夫婦生活を体感中。夫との絆も確かめ合っている。30代になると幸せが夫婦互いへの思いを実感できる「愛」に変わるものの、色々な意味での現実を知ることになり、「耐え忍ぶ」ことを覚えさせられる。そして40代になれば「色々あるけど、子どものためには夫婦お互いに耐えなきゃいけないのね」「子どもが成長して幸せ」という、まさに「子はかすがい」を実際に体験しているという状況なのだろう。
「漢字一文字で」というと、一年の世相を表す漢字を12月12日の漢字の日に京都の清水寺に発表する(巨大な半紙に、対象となる漢字が力強く書かれる)ことで有名。去年の2006年は「命」が対象の漢字となった。
今年の年末には夫婦それぞれが、その一年における結婚観・心境を漢字一文字で表して見せ合うという催しをしてみるのも面白いかもしれない。
当サイトでも適切なスクリプトが見つかれば、「今年を表す漢字」を応募してみようかと考えている。「これは使えるかも」というのがあれば教えていただけるとありがたい。
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