2006年のデジタルコンテンツ市場は2兆7699億円・パッケージ販売は減少中
2007年08月09日 08:00
財団法人デジタルコンテンツ協会は8月8日、9日に「デジタルコンテンツ白書2007」を発刊するとし、その概要を発表した。日本国内のデジタルコンテンツの市場規模やコンテンツ産業の市場規模を調査した結果がまとめられているもので、2006年においては前年比8.3%増の2兆7699億円になったとしている(【発表リリース、PDF】)。
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コンテンツとは「情報の内容」を意味し、デジタルコンテンツとは「ネットなどIT系の媒体で伝えられる情報そのものやそれを伝える業界・環境」のことを指している。現在ではインターネットや携帯電話を用いた、通信経由によるデジタルコンテンツの配信が花盛りで、急速な伸び示している。
白書及びリリースによれば、2006年におけるデジタルコンテンツの国内市場規模は2兆7699億円でこれは2005年と比べ8.3%の増加を示している。さらに2007年度は成長を加速化させ、前年比10.7%増の3兆0663億円になると予測している。
分野別では映像、音楽、ゲーム、図書・画像・テキストそれぞれが成長を続けているが、全体に占める割合では音楽がやや減り、ゲームや図書・画像・テキストなどがシェアを拡大すると推定している。また、流通メディア別では年々パッケージ流通がシェアを縮小しており、分野によっては売上額そのものも減らしている。一方でインターネット・携帯電話流通はシェアを少しずつ伸ばしており、パッケージ離れが明らかに見て取れる。
デジタルコンテンツにおける流通メディア別割合の遷移
一方同白書ではコンテンツ産業そのものの市場規模も記載しているが、それによると2006年においては前年比1.1%増の13兆9890億円に達し、こちらもデジタルコンテンツ同様にパッケージ販売のシェアがわずかずつでは減少しているのが分かる。
概要からはブロードバンド環境や携帯電話の普及により、特にデジタル分野でのコンテンツ産業は拡大の一途をたどっているのが分かる。その一方、特にデジタルコンテンツの分野においてその特性を活かしきれないパッケージ販売が少しずつシェアを落とし、その分通信による販売が伸びている。今後も(パッケージ販売そのものが無くなることは無いが)この傾向は続くものと思われる。
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