社会人のバイト・副業経験は17.1%
2007年08月28日 08:00
人材紹介や求人事業を行なうインテリジェンスは8月27日、副業に関するアンケート調査結果を発表した。それによると社会人の6人に1人がアルバイトや副業の経験がある、と答えていたことが明らかになった。単発アルバイトや、自分の趣味・スキルを活かした副業が多かったという(【発表リリース】)。
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今調査は20代から40代を中心とした仕事を持つ人男女1000人に対し、インターネットによるアンケートによって行なわれたもの。期間は2月6日から2月15日。
その調査結果によると、社会人になってから副業・アルバイトを経験したことがある人は、全体の17.1%と2割近くを占めることが明らかになった。したことがない人は残りの82.9%。
実際に行なった副業やアルバイトの内容をたずねると、次のような項目が挙げられたという。
・短期、単発のアルバイト
「単発のイベント」「試験監督」「引越し」
・一時的補助要員
「自営業の友達の手伝い」「学生時代に行っていたアルバイト先のヘルプ」
・趣味を活かした仕事
「アーティスト活動」「雑誌への文章掲載」「ネットオークション」
・スキルを活かした仕事
「ホームページ作成」「プログラミング」「ITインストラクター」
どちらかというと前者二つが「臨時」、後者二つが「悠々自適」という印象を受ける内容といえる。
では副業やアルバイトは、年収の補完のために行なわれているのだろうか。そこで「年収は妥当」「年収は妥当ではなく低め」という二つの層にわけてそれぞれ副業・アルバイトの経験についてたずねたところ、年収の低さの認識と副業・アルバイトの経験歴には多少の相関関係があることが分かった。
現在の年収の満足度別、社会人になってからの副業・アルバイト経験
「年収は妥当」と「年収は低い」層の間で副業・アルバイト経験の差が8.2%あるのは、それなりに「収入が低いからアルバイトをしないと金銭的な余裕が持てない」という関連性があるからなのだろう。元リリースでは「さほど差異はないから収入の補完の意味合いは薄い」と分析しているが、それは「したことがない」層から見た結果。経験層が倍近いという事実はぬぐい去ることができない。
もちろん、一時的な臨時収入や、趣味やスキルを活かして活躍の場を広げることが主な目的の一つだというリリース側の分析も十分考えられることではある(アルバイトをする目的についてたずねていれば明確化できたのだろうが)。
正職を持った上での副業・アルバイトは、会社によっては就業規則で禁止されていて、ペナルティを受ける可能性がある。今一度自社の就業規則を確認する必要がある人も多いはず。また、特に問題視されなくとも時間や労力を正職以外に奪われるため、正職がおろそかになることも考えられる。このようなパターンも避けたいところ。
かつては「正社員への支払は十分ではないのは理解しているが会社側ではどうしようもないので、副業・アルバイトをある程度黙認するから、それで生活をどうにかしなさい」という風潮も見受けられた。また、副業やアルバイトを禁止していない会社も最近では多い。
しかしそれと同時に、アルバイトや契約社員などを大量に雇用するなど雇用体系が変化し、正社員の負担は増えているのが現状。正社員としては「残業ばかりで(収入を増やすための)副業どころじゃないよ」というホンネをもらす人が多いだろう。
今後はこれまで以上に、「収入のための重労働アルバイト」という雰囲気のものよりは、趣味趣向やスキルを活かした「リラックス効果も期待できる」副業や、「週末社長」という言葉に代表されるような休みの時間を利用してのSOHO的副業のようなタイプのアルバイト・副業が増えてくるに違いない。
もちろんこれらの「ブーム」に便乗する形で、胡散臭い勧誘も相次いでいる。くれぐれもご注意あれ。
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