地震が起きたその時に必要な10の行動
2007年08月12日 12:00
今でこそ情勢は一時沈静化しているが鳥インフルエンザのパンデミックへの備えの記事執筆や、気象庁による緊急地震速報の一般への提供が10月1日に始まることが決定した話(【気象庁発表】)、そして昨今の大型地震の発生などから、防災用品については何度か調べものをし、実際に自分でも用意をするようになった。それ系の情報には目ざとくなったからなのかもしれないが、先日スーパーに買物に出かけたところ、「防災のしおり……家庭での防災対策」というパンフレットが目に留まり、一部手に入れた。東京消防庁監修、【森永製菓(2201)】作成のもので、同社のマスコットキャラクタ「キュロちゃん」が描かれている。今回はその「防災のしおり」から、「地震・その時の10のポイント」とし、地震が起きた時にしなければならない行動について、リストアップした上で概要をまとめてお知らせする。9月1日の「防災の日」を前にした、予習と思えば良いだろう。
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「10のポイント」では大きく3つの段階に分けて、するべき10の行動をポイントとしてあげている。それぞれは次の通り。
■大きく揺れた時の行動
・グラッときたら身の安全
揺れを感じたらまずは身の安全の確保。揺れがおさまるまで様子を見る。
直後の「地震時及び直後の行動」とも連動するが、まずは何より自分の身の安全を守らねばならない。食器棚や大きなタンスからは離れ、テーブルの下などに隠れること。
■地震時及び直後の行動
・素早い消火、火の始末
小さな揺れを感じた時、大きな揺れがひとまず収まった時、そして出火した時に消すチャンスがある。
・あわてた行動はけがのもと
地震直後には床にガラス破片が散乱している可能性もある。収まった直後に足元も見ずに走り出すとけがをしかねない。
・窓や戸を開けて出口を確保
地震による建物のゆがみで、玄関や窓などが開かなくなる可能性がある。いざという時の出口の確保のため、窓や戸は開けておく。
・落下物の危険性あり、あわてて外に飛び出さない
高層ビルなどが周囲にある地域では特に、上部から瓦やガラス、そして看板などが落下してくる可能性がある。慌てて外に飛び出して、自宅の屋根瓦で頭を打つような真似は避けたいもの。
・門や塀(へい)には近寄らない
地震で意外に多いのが、門、塀(へい)が倒れて来てそれに巻き込まれての事故。見た目は頑丈そうでも鉄骨が入っていなかったり、長年の風雪にさらされてもろくなっている場合もある。重量もあるので、下敷きになったらぺしゃんこになりかねない。
「大きく揺れた時の行動」と「地震時及び直後の行動」は「緊急地震速報」の展開開始により多少内容が重複する可能性がある。これまでは例え直前であっても「地震到来が事前に分かる」状況は想定できなかったからだ。
【気象庁の資料】によれば、「緊急地震速報」で地震の到来を知った時には「身の安全の確保」「門や塀(へい)には近寄らない」「専門家(係)の誘導に従って行動」することを最優先事項としている(【緊急地震速報を見聞きしたときは】)。
最後に「地震が沈静化したあとの行動」。
■地震後の行動
・正しい情報、確かな行動
ラジオやテレビ、消防署や行政、地域広報などから正しい情報を得る。
・自分だけでなく周囲の安全、安否の確認も
まず自宅の安全を確認。そして近隣周囲の安否を確認する。自分は大丈夫でも隣の家の人はそうでないかもしれない。そのような時、もっとも身近にいて、確認できるのはあなた本人。まずは声を掛け合い、安否を確かめよう。
・協力しあって救出、救護
地震時には公的機関の救援が追いつかない可能性が多分にある。素人の手では限界はあるし、ムリをして自らも痛手を負うのは問題だが、出来る事は近隣の人たちと助け合って自己復旧や救出を。
・避難の前にガスや電気の安全確認
場合によっては自宅を離れ、安全な場所に避難しなければならないかもしれない。その時は戸締りはもちろん、電気のブレーカーを切り、ガスの元栓をしめる。火災の発生や延焼を防ぐためである。特に電気のブレーカーは、地震による建物のゆがみなどで漏電の可能性が高いため、必ず切っておくこと。
もちろん普段から、地震時の避難先の確認、非常時の持ち出し品のリストを作り実際に「地震袋」などを用意しておくことも忘れずに。面倒かもしれないし、使われずに取り越し苦労で済めばそれが一番なのだが、「必ずムダに終わる」という保証ができないのも「災害への備え」の特徴に他ならない。
ちなみに気象庁でも警告しているが、「緊急地震速報」の受信装置の設置は義務化されていない。「義務化されている」などと方って受信装置を買わせようとしている、人の不安に付け込んだ不届きな業者がいるとの話なので、くれぐれもご注意されたい。
今回手に入れたパンフレットには、もう一つ重要なこと(持ち出し品リスト)も記載されている。これについてはパンデミックの際のチェックリストとあわせて考察しながら、次の機会(遅くとも防災の日よりは前)に紹介することにしよう。
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