おらが村の料理を国のお墨付きで世界に発信・農水省が「郷土料理100選」選定へ
2007年08月07日 06:30
【四国新聞社】などが伝えるところによると、【農林水産省】では地域おこしの素材として「全国各地で受け継がれた伝統料理」を用いるため、「郷土料理100選」を選定する。すでに7月31日に選定委員会で検討を始めており、12月までに100選をまとめてレシピなどと共に公表する。
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地域の伝統料理にはその地域独特の歴史や産業、文化などが色濃く反映されている。また、その地域を映し出す鏡にもなっている。農林水産省では「郷土料理100選」の選定を通じて農山漁村に埋もれている食文化を発掘し、観光の交流や定住促進の効果があると期待している。
プロジェクトでは既存の郷土料理に関する各種文献の調査、都道府県、さらには一般からの推薦も含めて1000品目をピックアップ。その上で秋口にインターネット上での人気投票を行い、来年2月には選定。料理そのものと伝統的な食材を、冊子やインターネットを通じて紹介するという。
今件については直近のリリースは農林水産省から発せられてはいないが、「7月24日に選定委員会開催のお知らせ」が伝えられており、そう遠くないうちに議事録が公開されるものと思われる。一方事前の計画書の中にもいくつか「郷土料理100選」に関する骨子を見つけることができ、たとえば3月22日開催の【農林水産省知的財産戦略(PDF)】では今件について
③郷土料理・伝統食材100選の実施と紹介サイトの構築
郷土料理・伝統食材を地域振興に活用している事例を広く発信するとともに、百選を実施し、インターネットのサイトにおいて、日本語に加え外国語での掲載を行い、外国人観光客に向けた情報発信も行う。
と説明されており、「郷土料理100選」を日本語だけでなく外国語でも掲載し、世界規模で情報発信を実施。外国人観光客の誘致にも役立てることがうかがえる。
また7月に公開された【知的財産戦略に基づく施策の推進状況(PDF)】によると「郷土料理100選」については
○既存資料等により「地域資源」及び「郷土料理」を整理。
○農村振興モニター(全国1,000人)へのアンケートを実施し、全国レベルでのお宝資源及び郷土料理を把握。
○各選定委員会を立ち上げ、12月中に「地域資源」及び「郷土料理百選」をリスト化・選定。
○「地域資源」及び「郷土料理百選」をウェブサイト等により全国へ発信するなど、
効果的なPRを行い、活用を促進。
と説明されており、伝統的な食材=お宝資源などもあわせて12月中にリスト化することなどが伝えられている。
【今日のご飯の食料自給率がすぐ分かる!「クッキング自給率」農水省が開発】など多少から周りしている面もあるが、農業の状況改善に向けてネットも有効活用していこうという意気込みが感じられる昨今の農水省。今回の「郷土料理100選」において、投票システムや結果の公開などの点で、どのようにインターネットを用いるのかが楽しみである。
なお当方(不破)は諸般の事情から、最近は和食のレシピを収集中の身。今回の「郷土料理100選」でどのような郷土料理のレシピが手に入るのか、それこそトレーディングカードを買うときのようなワクワク感を味わっている。期待を裏切ることのないよう、尽力してほしいものだ。
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