セタの新社長にゲームアナリストの平林久和氏が就任

2007年07月22日 12:00

現在【アルゼ(6425)】の傘下にあり、ゲームソフト開発からパチンコなど各種遊技場のホールなどの顧客管理システムや通信機器に主事業を移行している【セタ(4670)】は7月19日、それまで社長だった河合宏昌氏が退任して取締役となり、新しい代表取締役社長にゲームアナリストの平林久和氏が就任することを発表、同日就任が行われた(【発表リリース、PDF】)。今人事異動の理由についてセタ側では「経営体制の刷新のため」と説明している。

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平林氏は宝島社(当時はJICC出版局)に1985年に入社してからゲーム専門誌を担当し、取材や執筆にも奮闘。以後、自ら会社を設立したり各方面でゲーム業界関係のレポートを執筆するなど、日本では数少ないゲーム業界に精通したアナリストの一人。

一方セタはかつて『スーパーリアル麻雀』などボードゲーム系のゲームソフトを多数輩出していたが、現在はアルゼの子会社として遊技場の機器関連メーカーとして業務を続けている。会社の沿革でも2001年を最後に新作ゲームソフトを発売した表記は無く、主な事業内容からも家庭用ゲーム機に関する言及がなくなっている。

ゲーム業界だけでなくエンターテインメント業界全体に精通している平林氏がトップについたことで、セタの業務方針がどのように変わり、そして経営体制が刷新されていくのか、現在のところは不明。再び家庭用ゲーム機業界に参入する可能性もゼロではないが、現状では推論でしかない。

今件のようにアナリストや専門家がトップについて陣頭指揮を取った場合、現状を正しく認識して改善の方向へガイダンスを行い劇的に状況が改善する場合と、経営的観念から乖離(かいり、著しくかけ離れること)した独善が行われてさらに状態が悪化する場合と、両極端な結果のいずれかをもたらす可能性が高い。今は前者のパターンにセタが落ち着くことを祈りたいところだ。


(最終更新:2013/09/08)

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