資源やエネルギーの観点からエコセクターな銘柄を集めてみる
2007年07月21日 12:00
最近は「テーマ投資」なるものが流行っているようで、世間で話題に登ったテーマに関連する銘柄が集中的に買われ、値が釣りあがる傾向があるようだ。個人投資家にとっては分かりやすく、投資信託でもズバリそのテーマを対象としているもの、あるいは説明がしやすいものという理由もあるのだろう。最近では「原子力発電(所)」をテーマに、【三菱重工業(7011)】が人気なのはご存知の人も多いはず。そこで当サイトでも何度か取り上げ、またバイオエタノールなどのバイオ燃料とも関連性の深い、「エコセクター」について、3つの観点から銘柄をピックアップしてみることにする(参考:日経新聞)。
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まずもっとも重要で理解しやすく現在ホットなのが「エネルギー」。バイオエタノールはそのままずばりエネルギー問題であるし、先の「原子力発電所」もしかり。最近では【再生可能な自然エネルギーの発電量、大分県など4県で必要量の2割以上をまかなう】でも挙げたように、各種自然エネルギーへの注目が集まっている。そこですでに過熱気味な「原子力発電」以外の4項目についてのリストアップをしてみよう。
●エネルギー
1:風力発電……そのままズバリ風力発電所の建設、運営
【Jパワー(9513)】
【日本風力開発(2766)】
2:バイオマス発電……発電システムの開発
【中外炉工業(1964)】
3:バイオエタノール
【日揮(1963)】(廃材)
【月島機械(6332)】(生産プラント)
4:太陽電池
【シャープ(6753)】
【京セラ(6971)】
【トクヤマ(4043)】(原材料の多結晶シリコン生産)
エネルギーの分野では風力、バイオマスは比較的有名。また、バイオエタノールはとりあえず2つほどピックアップしたが、他にも例えばビールを生産している企業はその原材料や製造工程のノウハウから、バイオエタノール技術に長けている場合が多い。太陽電池は意外に日本のシェアが高いのはすでに【シャープ(6753)が効率最高の太陽光発電システムを開発、主流型の2倍・37%超へ】などてお伝えしたとおり。
続いて「水や資源」。
資源が少ない日本にとって、その資源を有効に活用したり生産するのは重要な技術に他ならない。これらのセクターが注目されて当然の話。すでに資源系は以前から注目されており、値がかなりつりあがっている。
資源の再利用による節約という観点からすると、浄化技術も欠かせない。
●浄化
1:土壌汚染(産業廃棄物処理)
【DOWA(5714)】
【ダイセキ(9793)】
2:光触媒
【住友化学(4005)】
【TOTO(5332)】
3:排ガス規制(浄化装置)
【イビデン(4062)】
【ガイシ(5333)】
土壌汚染問題については前世紀から話題になっていた話だし、排ガス規制は東京都の問題が表面化した際に大きくメディアに取り上げられた関係で記憶に新しい。
と、いくつかの分野にわけて関連銘柄を取り上げてみたわけだが、これらの銘柄はすでにそのテーマ、あるいは類似の話題で大きく注目されて値を上げている。元々重厚長大な企業が多く、内外共に安定銘柄として買いが入っているのも共通する傾向だ。結果として東証が掲げているガイドライン「1投資単位が50万円以下」に該当する銘柄もきわめて少なく、わずかに栗田工業が当てはまるぐらいだろうか。また現時点ですでに割高感が否めないのも事実。
しかしその一方、これらのテーマは今後ますます注目を集める可能性が高いのもまた確かな話。分割や単元変更、あるいは色々な事情で値を下げた際は、押し目・買いのチャンスと見る考え方もアリだろう。
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