緊急地震速報のマークが決定・一般公開
2007年07月07日 19:30
【緊急地震速報利用者協議会】は7月6日、緊急地震速報のロゴマークと、ピクトグラム(実行すべき行動を示したマーク)を公開した。これらは10月1日から始動する、緊急地震速報などの中で用いられることになる。
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「緊急地震速報」は【気象庁の専用ページ】にもあるように、地震が発生した直後に震源に近い地震計でとらえた観測データを解析して震源や地震の規模を推定、この推定データから各地の主要動の到達時刻や震度を推し量り、可能な限り素早く知らせるというもの。震源地付近はともかく、震源地から離れた場所には地震波が到達する直前に地震発生の情報が伝えられるため、緊急警戒体制をとらせたり、インフラの緊急停止や生産ラインの制御、避難誘導や安全確保などをとる時間が得られる。
気象庁によれば地震の規模や震源からの距離にもよるものの、震源地での地震発生(≒緊急地震速報の伝達)から対象地点での実際のゆれが生じるまでの間には数秒から数十秒のタイムラグが生じるとのこと。人間の対処は難しいかもしれないが、自動信号でガス栓を閉めたり信号機を赤信号に変えたりエレベーターをもよりの階に緊急停止などの対策を取り、被害を抑えることが可能となる。
今回発表されたピクトグラムとは、「緊急地震速報に接した際の対応行動を図式化」したもので、「単純・明快かつ直感的に視覚に訴えるものとし」たとのこと。そして、「『緊急地震速報の本運用開始に係る検討会』の報告書にある『緊急地震速報利用の心得』のなかの『周囲の状況に応じてあわてずに、まず身の安全を確保する』にかかわる主要な対応のコンセプトを図式化」している。
ロゴマーク
ピクトグラム
緊急地震速報が発せられてから実際に地震が到来するまでの時間は秒単位であるため、メッセージや音声では情報の伝達が間に合わない場合がある。そう考えると今回のピクトグラムのように、ぱっと見(瞬時)で何をすべきかが分かるような、直感的に理解できるビジュアルによる警告は、案外有効な手段なのかもしれない。また、それらの行動をすべき場所にもあらかじめ配されるため(例えばエレベーターなら「近くの階でおりる」など)、「非常口」のマークのような形で見受けることもあるだろう。
実際にこれらのマークを見る機会は滅多にないだろうし、あってもあらためて見つめることは普通しないだろう。が、もし万一目にするようなことになっても、慌てず騒がす瞬時に対応できるよう、あらかじめどのマークがどういう行動を指し示すのか、一度確認をしておいた方が良いと思われる。
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